前立腺肥大症の検査

前立腺肥大症の検査

 

 

前立腺肥大症には神経性頻尿や前立腺がんなど、まぎらわしい疾患があるので、鑑別診断のための検査や肥大の程度を調べる検査が必要です。

 

触診

 

問診の次に行われます。通常、あおむけに寝て膝を曲げ、抱え込むように大きく足を開き、医師が指サックをはめた指を肛門に挿入して、直腸越しに前立腺に触れ、硬さや大きさを調べます。

 

この直腸肛門診で8~9割の診断をつけることができます。

 

超音波検査

 

腹部の画像診断としてよく用いられます。膀胱の位置する皮膚表面に密着性を高めるゼリーを塗り、プローブとよばれる発信装置を当てて超音波を発射し、その反射具合により、前立腺の形や膀胱内の尿量など腹部内の画像をモニターに映します。

 

肥大の様子をより詳しく調べる場合は、プローブを直腸に挿入して検査することもあります。

 

経静脈性腎盂造影検査

 

大量の残尿、尿失禁、尿閉のある場合などに選択的に行われます。

 

造影剤を静脈注射あるいは点滴注射して、泌尿器を通過するタイミングをねらって腹部X線撮影を行い、膀胱や腎臓などの形態に異常が生じていないかをみます。

 

逆行性尿道造影検査

 

尿道口から造影剤を注入し、腹部X線撮影をします。

 

前立腺の肥大が左右均等でなく、尿道が折れ曲がるように圧迫されているときなどの診断に有効な検査です。

 

尿流量測定検査

 

排尿状態の詳細を客観的にみることのできる検査です。

 

この検査後、尿道口からカテーテルという細い管を入れて残尿量を測定することもあります。

 

膀胱鏡検査

 

いわば膀胱を診る内視鏡で、局所麻酔をして尿道口から膀胱に向かって挿入します。

 

膀胱の異常が疑われる症例に用います。多少の痛みを伴いますが、肥大した前立腺の膀胱を押し上げている様子などをみることができます。

 

また、がんとの鑑別や合併の有無を調べるために、ファイバースコープ先端に取りつけた器具で前立腺の組織を採取して、病理学的検査をするときにも用いられます。

 

膀胱内圧測定検査

 

膀胱の収縮力を調べる検査です。専用のカテーテルを膀胱内に挿入し、水か炭酸ガスを注入します。

 

健康な膀胱だと300mlぐらいに達するまでは膀胱の収縮は起こらず、内圧も上がりません。しかし膀胱が緊張していると100ml程度注入すると収縮が始まり、カテーテルから尿があふれてきます。

 

逆に膀胱が弛緩していると400~500ml注入しても膀胱内圧の上昇は起こりません。排尿困難が膀胱にも起因しているかをみるときに、この検査を行います。

 

尿検査と血液検査

 

肥大した前立腺からの出血や細菌による尿路感染の有無は尿検査でわかります。前立腺肥大の影響で腎臓機能低下がどの程度まで及んでいるかは、尿たんぱくの異常として現れることもあります。

 

より詳しく腎機能への影響を知りたい場合には、血液検査が有効です。筋肉のエネルギー代謝の燃えかすであるクレアチニンが腎臓によって排泄されにくくなると、その血中濃度が増えるため、これが指標になります。

 

また、同じ老廃物の一つである尿素窒素も同様に血中濃度が高くなり、腎機能の低下を知ることができます。

 

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