あせもの予防 (衣服・寝具・部屋の環境・お風呂の入れ方など)

目次

 

 

 

通常、あせもの場合、これといった大がかりな検査はありません。皮疹の形やでき方をみたり、痛みや熱の有無、発疹前の生活や住環境などの問診で容易に診断がつきます。

 

あせもの治療

 

かゆみが強いときには? あせもの治療・予防 (衣服・寝具・部屋の環境など)

 

軽症ならばスキンケアと軟膏塗擦

 

まず、大切なことは汗をふき、肌を清潔にすることです。ぬれたタオルでこまめに汗をふきとり、毎日入浴を欠かさないようにします。

 

夏場では、1日に2回くらいシャワーを浴びさせてもよいでしょう。軽いあせもなら、この程度で簡単に治ります。

 

 

炎症がないあせもでは、肌を清潔にしたうえで、非ステロイド系消炎外用薬を1日2~3回塗ります。かゆみが強いときには、副腎皮質ホルモン外用剤を数日間1日2~3回使用します。

 

日中は、非ステロイド剤を1日2回くらい塗り、入浴後にステロイド剤を使用する場合もあります。それでもかゆみが強いようなときには、かきむしることで起こる二次感染を防ぐために抗ヒスタミン剤を内服することもあります。

 

 

化膿性汗孔周囲炎や多発性汗腺膿瘍になっている場合には、塗り薬だけでは治りにくいので、ブドウ球菌や連鎖球菌に効く抗生物質を内服します。

 

膿瘍は、早めに切開して膿を出し、そのうえに抗生物質の軟膏を塗ります。なお、この場合も、スキンケアは欠かせません。

 

 

 

あせもができた子どものお風呂の入れ方

 

乳幼児にあせもができたときは、いつもより気をつけて入浴させなければなりません。

 

夏場は日中にシャワーも

1日最低でも1回入浴させます。夏場でよく汗をかくときは、日中、シャワーを浴びさせて汗を流すようにすることも大切です。

 

入浴剤は硫黄を含んだもの

あせもがおるときには、硫黄を含んだ入浴剤を用いるとよいといわれています。

 

軟らかいタオルでやさしく

あせもやかぶれができたとき、せっけんを使わないという人がいますが、皮膚に汚れが残ってしまいます。

 

せっけんを使い、特に首や太もも、ワキの下など、汚れがたまりやすいところを念入りに洗います。

 

洗う際は、手、軟らかいガーゼやタオルを使い、あまり強く肌をこすりすぎないようにしましょう。硬い材質のあかすりのようなものを使うことは厳禁です。

 

 

洗浄後は、せっけんをよく洗い流してください。なお、せっけんは薬用である必要はありません。

 

場合によっては、肌への刺激が強すぎることがありますので、普通のタイプで十分です。

 

入浴後に薬を塗るのを忘れずに

入浴前からバスタオルや着替えを用意しておき、手早くからだをふき、衣服を着せます。着替えは吸湿性のよい綿のものがよいでしょう。

 

入浴後は塗った薬も落ちていますから、医師から薬をもらっているときには、必ずそれをもう一度塗ります。化膿している場合は、局所を消毒してから軟膏をつけるとよいでしょう。

 

 

あせもの予防に、入浴後にべビーパウダーを用いるときは、使いすぎないようにしてください。

 

パウダーが首筋やまたのつけ根などにたまって固まったりすると、かえって汚れや刺激のもとになります。親の手ですり合わせ、その手でなでる程度にしておきます。

 

 

あせもの予防 (衣服・寝具・部屋の環境など)

 

真夏の昼間はクーラーを使用

 

子どものあせもは、家庭で少し気をつけていれば、簡単に予防することができます。

 

 

汗をかいたら、こまめに蒸しタオルや冷たいタオルで汗をふきとったり、シャワーを浴びさせます。入浴では、せっけんを使用して、ワキの下や首筋、太もも、膝の裏側など皮膚がこすれるようなところを念入りに洗います。

 

真夏には、暑いからといって裸にしておくのは、汗を吸い取るものがないので逆効果です。吸湿性に優れたTシャツ型の木綿の肌着を1枚着せておくとよいでしょう。

 

 

部屋の環境は、風通しのよい涼しいところが望ましく、真夏の昼間は1~2時間くらいクーラーをかけます。

 

昼寝時に、水枕や氷枕を使うのも効果的です。

 

 

あせもの予防に、ベビーパウダーを使用するケースがありますが、使いすぎると、首筋やもものつけ根などに固まって、かえって不潔になります。

 

パウダーを使用する際には、手でこすり合わせて、軽くなでるようにつけておけば十分です。

 

 

意外に見落としてしまうのが寝具です。

 

吸湿性のない合繊を使用した敷布団や、パッドや敷き布団が防水性のもので覆われていると、あせもや湿疹の原因になるので、吸湿性のよい木綿わたを入れたタイプを選びましょう。

 

 

あせもができるのは、夏だけとは限りません。暖房装置の発達で、冬場でもあせもができることもあります。

 

暖房のきかせすぎや、衣服の着せすぎにも気をつけましょう。乳幼児の背中に手を入れたときに、汗ばんでむっとするようなら、衣服の着せすぎです。

 

 

なお、アトピー性皮膚炎のある子は、あせもから化膿性汗孔周囲炎や多発性汗腺膿瘍になる確率が高いため、夏場には特にアトピー性皮膚炎の症状をコントロールし、スキンケアに気を配るようにする必要があります。

 

 

皮膚の鍛錬の誤解

 

よく、子どもの皮膚が弱いからと、鍛練のために赤ちゃんに日ごろから日光浴や乾布摩擦をさせている人がいます。

 

しかし、日光浴や乾布摩擦がよいというのは誤った考えで、湿疹を治したり、皮膚病にかかりにくくするということはありません。それどころか、湿疹があると、摩擦の刺激で状態を悪化させることになります。

 

 

また、あせもは日光浴の後にできやすくなります。

 

日光浴や乾布摩擦は、心肺機能や血行をよくするなどの全身の機能の向上には効果的ですが、皮膚を強くしたり皮膚病予防には効果がないことを知っておきましょう。

 

あせもで、医師の診察を受ける必要があるのはどんなとき?

受診したほうがよいのは、あせもが何日たっても治らない、あるいはあせもが広がって膿をもってきたり、炎症を起こしたときです。

 

症状の似たほかの病気だったり、あせもが化膿して「あせものより」になっている可能性があるからです。

 

一般的には、あせもができたからといってすぐに受診する必要はありません。こまめに汗をふいたり、シャワーを1日に1~2度浴びる、クーラーをかけて涼しい環境にするといった注意で自然に治ります。

 

 

 

 

赤ちゃんのいる部屋でクーラーをかけても、からだに悪影響はないのですか?

クーラーをかけること自体は悪いことではありません。使い方や使いすぎが問題になります。

 

まず、室温を下げすぎないことです。外との気温差は3~5℃程度にとどめます。

 

 

冷たい風を直接赤ちゃんのからだにあてないことも大切です。室温はあまり下がっていなくても、冷気が直接あたれば、体温が奪われてしまう心配があります。

 

一日中かけっぱなしにするのではなくて、日中暑い時間に1~2時間だけ使用するとよいでしょう。

 

 

これらの注意を守れば、あせもを防ぐことができ、体調もよくなります。

 

なお、扇風機を使用する場合も、遠くに置いて首ふりにするなど、直接風があたらないように気をつけましょう。

 

長引く場合には必ず医師に相談を

 

かつて夏季には子どもたちによくみられたあせもですが、クーラーの普及で最近はあまりみることがなくなりました。

 

そのため、あせもを知らない母親や若い医師も多く、誤った処置をしてしまうケースも出てきています。あせもに対する正しい知識をもちましょう。

 

 

あせもは、日ごろのスキンケアやクーラーを上手に使うことで、十分に防ぐことができます。軽いあせもなら、それだけで治ってしまいます。

 

あせもは決してこわい病気ではありません。ただし、あせもがいつまでも長引いたり、ジクジクして炎症を起こしているような場合には、ほかの病気も考えられますので、必ず医師にかかるようにしてください。

 

 

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