水虫は種類や発生部位によって症状が違います。よく似た皮膚病と水虫の違い

目次

 

 

 

水虫の種類と症状

 

水虫の種類・症状・診断

 

足の水虫の主なタイプ

 

水虫といえば、一般的にかゆくて水ぶくれができ、ジクジクすると思われていますが、そうした症状のものばかりとは限りません。

 

これも水虫の一つのタイプではありますが、ほかにも小さな膿疱(のうほう)ができるタイプ、かゆみのないもの、乾燥したものなどさまざまです。

 

足の水虫だけでも発生部位や症状によって、「趾間型」「小水疱型」「角質増殖型」の三つに分けられます。

 

趾間型

 

趾間とは「足の指の間」という意味で、ここにできる水虫です。足の水虫の多くはここから発生します。

 

最初は小さな水ぶくれが数個でき、むずがゆくなり、やがて乾いて、ポロポロ皮がむけるようになると、かゆみは消えていきます。

 

 

ひどくなると皮膚は白くふやけ、ジクジクしてきて、それがむけると赤くただれてヒリヒリ痛みます。ときには趾間の皮が厚く硬くなって裂け、ひび割れが起こります。

 

最も風通しが悪く、カビが生息しやすい小指と薬指との間にできることが多く、特に足の指が太くて互いにくっいているような人の足によくみられるようです。

 

 

ただし、ほかの細菌でも同じような症状が発症することがあり、外見では趾間型の水虫とほとんど区別がつきません。

 

このタイプでは、水虫のうえにほかの細菌感染が加わり、ときには悪臭があったり、青みがかった分泌液を出して、重症化していくケースが多いといわれています。診断と治療の難しいタイプです。

 

小水疱型

 

足の裏の、特に土踏まずや指、足のへりに小さな水ぶくれができます。多くは数ミリメートル程度ですが、小さなものが集まって大きな塊になり、ときに1cm以上になることもあります。

 

でき始めはかゆく、かくとかゆみがさらに強くなります。水ぶくれがつぶれると、少し粘り気のある透明な液が出ますが、においはありません。

 

やがて乾燥してかさぶたとなったり、水ぶくれの膜が破れて硬い輪が残ってしまうこともあります。

 

 

夏に水虫を悪化させて、足が腫れ上がって病院へかけ込む人は、ほとんどがこの小水疱型です。

 

カビに対する反応が強く出るため悪化しやすいタイプですが、薬剤にもよく反応し、治りやすいという面もあります。

 

角質増殖型

 

このタイプは足の裏全体の皮膚が厚く、硬くなって、かさかさしてくるのが特徴です。足の裏の一部だけなる人もいます。

 

水虫の多くは夏になると悪化しますが、このタイプは、乾燥する冬に、かかとがひび割れたり、あかぎれになったりと、ひどくなります。

 

 

角質増殖型は、水ぶくれができるわけでもなければ、かゆみも痛みもないため、水虫ではなく、単に足の裏の皮膚が硬くなったと思いがちです。

 

水虫に感染、発症してまもなく、この病型になることはなく、長年放置していた人や、高齢者に多くみられるのが特徴です。

 

 

爪白癬

 

皮膚の角質層が特殊に分化してできる爪の主成分はケラチンですから、爪も爪白癬という水虫になります。

 

一般にはいきなり爪の水虫になることはなく、足の水虫が爪に感染して発症します。

 

 

爪は水虫になると白く濁り、厚くなります。

 

かゆみや痛みがないので、放置されやすく、その結果、爪の先端から壊れていったり、極端に分厚くなって鳥の爪のようになったりします。病状が全部の爪に及ぶこともあります。

 

手白癬

 

足の水虫とほとんど同じですが、角質増殖型が多いのが特徴です。

 

指のつけ根あたりから皮が厚く硬くなり、手のひら全体へと広がっていきます。両方の手に起こることは少なく、ほとんどが片手にできます。

 

 

一日中、水を使う仕事に従事している人に多く、主婦湿疹(手湿疹)と間違われやすいようです。

 

主婦湿疹の場合はつけ根付近ではなく、指の先からガサガサして、ひび割れてくるのが一般的です。

 

そのほかの白癬

 

白癬菌による感染症は足や手、爪以外にも起こります。

 

からだにできた白癬をたむしとよびます。典型的なたむしは発疹の輪郭が盛り上がって輪のようになり、輪のなかの部分は感染していないようにみえます。

 

ただし、こうした典型的な症状を示さないたむしもかなりあり、見分けは難しくなっています。

 

 

内股のつけ根近くにできるものをいんきんたむしとよびます。たむしと同じように、発疹の輪郭が盛り上がって弧を描きます。陰のう部分は感染しにくいのが特徴です。

 

しらくもは一時日本ではほぼ消えたと考えられていました。ところが猫やモルモットなどのペット類から、これまでにはなかった白癬菌に感染して、脱毛斑を起こすことが、ときにみられるようになりました。ペットの毛が抜けていたら注意しましょう。

 

 

画像で見る水虫の症状

 

一見して水虫と思われるものから、皮膚が角質化したように見えるものまで、タイプによって症状が違います。

 

趾間型

角質増殖型

趾間型 画像

角質増殖型 画像

小水疱型

爪白癬

小水疱型 画像

爪白癬 画像

 

 

 

水虫の診断

 

水虫と見分けにくい皮膚疾患

 

皮膚科の専門医であっても、病変部をみただけでは、水虫かどうか見分けるのが容易ではない場合も多いようですから、素人が勝手に判断して治療を始めても、うまくいかないことが多いものです。

 

典型的なケースなら見た目で判断がつきますが、一口に水虫といってもさまざまな症状があり、水虫に似たまぎらわしい皮膚病も少なくないので、識別するのは難しいものです。

 

病気の種類によって治療用の薬剤が違ってくるため、間違った薬で治療をしてしまうと、かえって病状を悪化させるという結果を招いてしまいます。

 

関連水虫の治療

 

水虫の症状と似た皮膚病

 

水虫よりも頻繁にみられる湿疹や接触皮膚炎にも、小さな水ぶくれが集まってできるものがあります。

 

赤くなって非常にかゆみがあり、皮がむけてくるというような症状は、水虫にそっくりで、見分けがつきにくいものです。

 

 

水虫と明らかに違う点は、湿疹や接触皮膚炎は基本的に季節に関係なく起こること、かぶれの原因が比較的はっきりしていることで、指の間や手、足の甲にできやすいなどの特徴があります。

 

ただし、最近の水虫は季節にかかわりなく起こる傾向にあるので、両者の区別をつけるのは、さらに困難になってきました。

 

 

手のひらや足の裏に膿疱が繰り返しできる掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)も、水虫とよく似ています。

 

膿疱はやがて茶色のかさぶたになり、皮がむけてきます。何度かこのサイクルを繰り返すうちに、次第に角質層が厚く硬くなり、ひび割れが起こってきますが、これも水虫によく似ています。

 

 

水虫との違いは手足の両側に、しかも土踏まずやかかと、足の縁にできやすいことです。

 

手足の皮が薄くむけ、細かい水ぶくれや膿疱ができることもある汗疱も、見た目は水虫にそっくりです。

 

水虫を正確に区別

 

よく似た皮膚病と水虫を正確に識別するには、カビ、つまり白癬菌の存在を証明する必要があります。

 

その方法として最も広く行われているのは、苛性カリ(KOH)の溶液を用いて顕微鏡で白癬菌をみつけだす検査で、直接鏡検といいます。

 

水虫の疑いのある皮膚の角質を採って、苛性カリ溶液を加え、皮膚片が溶けたところを顕微鏡で見ます。

 

水虫の場合には白癬菌の菌糸が見分けられます。5~10分ほどで結果がわかるので、日常ごく一般的に行われる検査になっています。

 

ただし、治療をしてもなかなか改善されないときや、どんな白癬菌で起きている水虫かを調べるには、培養検査を行う必要があります。

 

病巣から採った皮膚片を培地の上で培養するのですが、カビは発育速度が遅く、結果がわかるまでには2~3週間程度みなければなりません。

 

 

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