急な腹痛のときの応急処置

目次

 

 

 

激しい痛みが襲ってきたら、救急車を呼びます。緊急手術になることもあるので、水分をとってはいけません。

 

急な腹痛の応急処置

 

腹痛が起こったとき

 

急な腹痛の応急処置1

 

衣服やベルトなどは緩め、膝を曲げさせて寝かせると、痛みがやわらぎます。座布団があれば折って腰の下に当て、なければ横向きにしてエビのように膝を曲げましょう。

 

周期的に痛みが襲ってくるようなら、すぐに救急車を呼びましょう。

 

 

急な腹痛の応急処置2

 

腹痛には嘔吐を伴うことが多いので、吐いたものが気管に入って窒息しないように気をつけます。吐きそうになったら、顔の位置を横に向け直します。痛みが激しいと声も出せなくて、からだをエビのように曲げて転げ回ります。

 

緊急な手術が必要になることも考えられます。

 

 

 

痛む場所でわかる臓器の病変

 

痛む場所でわかる臓器の病変

 

虫垂炎など、痛む場所が移動する腹痛もありますが、どこが痛むかで、どの臓器が病変しているか、比較的推測しやすいのが特徴です。

 

上の図を参考にして早めに医師に相談しましょう。

 

 

 

注意事項

 

■突然、激しい痛みが襲ってきたら、すぐに救急車を呼びます。場合によっては、緊急な処置が必要となることがあります。

 

■痛みが激しいときは、水や食べ物は与えないようにします。アルコールは厳禁です。

 

■腹痛は、痛みの程度や部位などで原因となっている疾患を推測することができます。対応する病気を知っておくことで、いざというときに的確に対処できます。

 

■胃潰瘍は、ストレスが原因となっていることが多いので、なるべくストレスをためないようにしましょう。

 

痛む部位で原因疾患がわかる

 

腹痛は、多くの病気の主症状として現れます。

 

消化器や泌尿器などの腹腔内にあるあらゆる器官の変化によって生じるので、痛みの程度もさまざまです。

 

ただ、痛みを感じる部位やそれに伴う症状などで、原因になっている疾患をある程度予測できるので、比較的対応しやすいともいえます。

 

危険な急性腹症

 

放っておいても自然に治るものがある一方で、突然、激しい痛みを起こして、緊急な処置を必要とする急性腹症もありますから注意します。

 

以下の症状が現れたら、すぐに救急車を呼びましょう。

 

急性虫垂炎

 

便や粘液などが虫垂にたまり、細菌が感染して発症します。

 

 

一般には右下腹部から痛み始めますが、おへその周りに鈍い痛みを感じ、数時間後に骨盤の出っ張りとおへその中間点あたりに激しい痛みが起こります。

 

発症前に食欲不振や吐き気があり、嘔吐を伴うこともしばしばです。

 

 

腹部が板のように硬くなって発熱もみられるようなら、腹膜炎の併発も考えられます。

 

腸閉塞

 

腸の内容物が肛門側に通過しない状態のことで、腸管自体に問題がある場合と腸管を支配する血管や神経に障害がある場合とがあります。

 

 

腹部全体に激しい痛みを感じ、吐き気、嘔吐、おなかが鳴るなどの症状がみられます。

 

痛みは周期的に起こることが多く、ときには口から便様のものを噴き出すこともあります。

 

急性胆のう炎

 

胆のうの中に細菌や化学物質などが入り込むことで発症します。

 

右上腹部に激しい痛みを感じることが多く、みぞおちや背部の痛むこともあります。

 

吐き気、嘔吐、発熱、黄疸を伴うことが多く、放っておくと重症化する恐れがあります。

 

 

特に高齢者で総胆管胆石のある場合には、敗血症を起こして死に至ることも考えられるので、とても危険です。

 

 

このほか、おへその周りに激しい痛みを感じる急性膵炎(きゅうせいすいえん)、腹部全体に痛みを感じる急性腹膜炎、下腹部全体に痛みを感じる子宮外妊娠や卵巣茎捻転(らんそうけいねんてん)なども考えれます。

 

症状によっては急を要する危険な状態におちいることがあります。

 

あまり痛みを感じない胃がん

 

痛みは軽くても、深刻な病気が潜んでいることがあります。

 

例えば、みぞおちあたりに鈍痛を感じる胃がんが挙げられます。

 

がんが早期のうちは、症状がほとんど現れないので、長く鈍痛が続くようなら精密検査を受けておいたほうがよいでしょう。

 

 

また、空腹時に上腹部が痛むようなら胃潰瘍や十二指腸潰瘍の疑いがもたれます。

 

進行すると壁に穴があき、腹部全体に激しい痛みが広がります。

 

ストレスが原因で起こることが多いようです。日ごろからストレスをためないようにする工夫が必要でしょう。

 

 

このように、腹部の痛みは鈍痛から激痛までさまざまですが、痛む部位と隠された病気の関係を知っておきましょう。

 

急な腹痛が起きたときにはあわてず的確に対応します。

 

 

腹痛は、痛みの程度や部位などで比較的原因となっている疾患を推測することができます。

 

痛みの部位に対応する病名を覚えておくことで、いざというときに的確に対処できるように心がけたいものです。

 

移動盲腸

 

盲腸には、もともと移動する性質がありますが、ある限界を超えて異常に大きく移動するものを移動盲腸とよんでいます。

 

20~30代に多くみられ、体質的なものとなんらかの手術の後に起こる場合とがあります。

 

 

腹部を触診すると盲腸部分に腫れやしこりのような感じがあり、押すと痛みます。

 

X線検査をしてみますと、上行結腸の移動を確認することができます。

 

 

主な症状は、回盲部(回腸と盲腸)の鈍痛や便秘などですが、発熱を伴い、腸閉塞や虫垂炎などを併発することもあります。

 

症状が軽いときには便秘の治療を主として行いますが、改善しないようなら盲腸を固定したり、回盲を切除する手術を行います。

 

 

胃けいれん

 

激しい腹痛の俗称で、正式に胃けいれんという病気があるわけではありません。

 

実際に胃に起こるけいれんもありますが、それは幽門前庭けいれんとよばれるもので、通常はそれほど激しい痛みはありません。

 

 

胃けいれんは医学的には疝痛(せんつう)、または急性腹痛といい、主に胆石症、腎臓結石、急性膵炎、腸閉塞、子宮外妊娠、胃腸穿孔、回虫症、急性虫垂炎、食中毒などが原因となっています。

 

 

脂肪分の多い食事をとった直後に起こったのなら胆石症や膵炎が、アルコールを大量に飲んだ直後なら急性膵炎が疑われます。

 

なかには生命に危険が及ぶものもあるので、一度病院で精密検査を受けておいたほうがよいでしょう。

 

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