食中毒を起こしたときの応急処置

目次

 

 

 

食中毒を起こすと、腹痛、下痢、嘔吐などの症状が現れます。大量に水を飲ませて胃の内容物を全部吐かせ、嘔吐後は十分に水分を補給しましょう。

 

食中毒を起したときの応急処置

 

食中毒が疑われるとき

 

食中毒が疑われるとき1

 

腹痛や吐き気があるときは、横になって安静にし、おなかに毛布などをかけて温かくします。

 

嘔吐に備えてまわりの人は、洗面器やタオルなどを用意しておきましょう。

 

 

食中毒が疑われるとき2

 

胃を空っぽにするために、吐けるだけ吐かせます。

 

吐くときに、水や白湯(さゆ)、薄い食塩水などを大量に飲んだり、指を舌の奥のほうに差し込んで刺激すると吐きやすくなります。

 

 

食中毒が疑われるとき3

 

下痢や嘔吐が治まったら、スポーツドリンクや番茶、ジュースなどを何回かに分けて飲ませ、水分を補給しましょう。

 

 

食中毒が疑われるとき4

 

食べ残した食品や吐いた物は、ビニール袋などに入れて保存しておき、医師の診察を受けるときに見せるようにします。

 

 

意識障害や呼吸困難が生じたとき

 

意識障害や呼吸困難が生じたとき1

 

意識を失っているときは、吐いた物が喉につまって窒息しないように、からだの右側を下にして寝かせます。

 

左手の親指と人さし指で口を開け、右手の人さし指で、口の中の吐物をかき出しましょう。

 

 

意識障害や呼吸困難が生じたとき2

 

息が苦しそうなときは、ソファーや壁にもたれさせると、呼吸が楽になります。

 

呼吸が小さいときは昏睡体位をとらせ、止まってしまった場合は、下あごを押し上げて気道を確保し、すぐに人工呼吸を始めます。

 

 

 

 

注意事項

 

■同じ料理を食べた人たちに、次々と腹痛や下痢、嘔吐、発熱といった症状が現れたときは、食中毒のおそれがあります。

 

■食中毒が疑われるときは、最寄りの病医院で、できるだけ早く診察を受けるようにしましょう。

 

■手足が冷たく、顔色が土気色になっていたり、けいれんや呼吸が苦しいといった症状がみられるときは、救急車を手配して一刻も早く病院へ搬送しましょう。

 

■医師の診察を受けるまでは、下痢止めや胃腸薬を服用しないようにしましょう。

 

食中毒の多くは細菌が原因

 

食中毒は、細菌や毒素が混じった食品を食べたことによって起こる、急性の胃腸炎の一種です。

 

食中毒というと、宿泊施設や飲食店での食事や、仕出し弁当などで起こる集団食中毒をイメージしがちですが、家庭の食事でも発生します。特に、気温や湿度が高くなる5~10月は、食中毒が多くなる季節ですから、家庭の食事にも十分な注意が必要です。

 

 

食中毒は、細菌性、自然毒、化学性の3タイプに大別されます。

 

このうち最も多くみられるのは、細菌性食中毒です。細菌性食中毒は、サルモネラ菌やブドウ球菌、大腸菌などの細菌が原因となって起こるものです。1996年に大規模な集団食中毒を引き起こしたO-157は、病原性大腸菌の一種です。

 

 

自然毒による食中毒では、フグの肝や毒キノコがよく知られています。このほか、青梅やジャガイモの芽などにも自然毒が含まれています。

 

 

化学性食中毒は、農薬が大量についた野菜や果物などをよく洗わないで食べたり、缶詰や合成樹脂製の食器などから溶けだした有毒成分を口にすることによって発生するものです。洗剤や漂白剤、シャンプーなどを子どもが誤って飲んで、中毒を起こすケースも少なくありません。

 

 

食中毒を起こすと、たいていは嘔吐、腹痛、下痢を招きます。原因によっては、それ以外にもさまざまな症状が現れます。

 

例えば、サルモネラ菌や腸炎ビブリオでは発熱がみられ、フグの場合は筋肉や知覚が麻痺します。

 

 

また、いわゆる食あたりとよばれる、軽くおなかをこわした程度ですむときもあれば、ボツリヌス菌やO-157、フグの肝、毒キノコなどのように、生命にかかわるケースもあります。

 

食材の加熱や手洗いの徹底で食中毒を予防

 

細菌性食中毒の予防のポイントとしては、食物に細菌をつけないこと、増やさないこと、できれば殺してしまうことの三つがあげられます。

 

原因菌のほとんどは熱に弱いので、加熱調理で簡単に殺菌できます。

 

 

買ってきた食材はなるべく早く調理し、すぐに食べるように心がけましょう。

 

食品を保存する場合は、必ず冷蔵庫や冷凍庫に入れ、早めに使いきるようにします。夏場は特に鮮度のよい食品を選ぶように気をつけましょう。

 

 

調理する際は、衛生面に気を配ることも大切です。まな板や包丁などに細菌がついていては、食材にいくら火を通しても意味がありません。

 

まな板は、こまめに洗って十分に乾燥させ、ときには日光にあてます。

 

 

また、調理器具や食器類は、使った後はすぐに洗っておくようにします。

 

タオルやふきんもよく洗い、常に新しいものにとり替えるなど、台所はいつも清潔に保つように心がけましょう。

 

調理する前や食事の前に、しっかり手を洗うことも大切です。

 

 

 

フグやキノコに方たった可能性があるときの対処

 

フグ中毒を起こした場合、食後30分から遅くても4~5時間で症状が現れてきます。

 

唇や舌先がしびれ始め、そのうち手足の筋肉が麻痺して動けなくなります。

 

 

重症の場合は呼吸困難を起こし、症状が現れてから4~5時間で生命の危険を招くようになります。

 

キノコ中毒は、種類によって多少異なるものの、食後30分から2時間くらいで嘔吐、下痢、腹痛が現れます。

 

重症の場合は、「よだれ」や「けいれん」がみられたり、昏睡状態に陥って生命にかかわるケースがあります。

 

 

このような症状が少しでも現れたら、水や薄い食塩水を大量に飲ませ、無理にでも吐かせることが必要です。

 

一刻も早く救急車を手配し、全身を毛布などでくるんで温かくし、安静にして待つようにしましょう。呼吸が止まったら、マウス・トゥー・マウスによる人工呼吸を行います。

 

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