外反母趾の治療法と予防(自分の足に合った靴を選ぶ)

目次

 

 

 

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外反母趾の治療

 

外反母趾の治療法と予防(自分の足に合った靴を選ぶ)

 

軽症の場合には、適切な靴選びや装具の利用、変形を矯正する体操などの保存的療法を行います。

 

これを数か月続けても効果がないときや、重症の人、再発を繰り返す人などには手術が行われます。

 

外反母趾の保存的療法

 

適切な靴の使用

まず、適切な靴を使うことが第一です(靴の選び方については「足にやさしい靴を選ぶ」を参照)。

 

装具の利用

母趾と第2趾の間にゴム製の副子(当て木)をはさんで靴を履くと、副子がクッションの役割を果たし、痛みがやわらぎます。

 

睡眠中に装着するナイトブレースという装具は、母趾や関節を変形と逆の方向に引っ張り、外反を防ぎます。これらは使い続けることで効果が現れます。

 

長時間立って仕事をする人は、筋肉が疲れて中足骨骨頭部が落ち込んでくるので、靴の中にパッドを入れて防止します。

 

体操

変形を矯正する方法としては、両足の母趾を幅2~3cm、直径10m程度の布製の輪に通し、互いに外側に引っ張る体操があります。

 

また、床に置いたタオルを足の指でつかむ運動は、足の底の筋肉を鍛えるのに役立ちます。

 

 

外反母趾の手術療法

 

手術法は10通り以上あるといわれ、大別すると、腱を移動する方法、骨を切り角度を変える方法、関節を固定したり人工関節を用いる方法の3つになります。

 

症状の程度や年齢に応じて選択されますが、いずれの方法も、手術後数週間から2か月ぐらいは松葉杖が手放せません。

 

マックブライド法

腱を移動する手術法の代表的なもので、中足骨骨頭部の一部を切除し変形を正した後、切除しておいた腱を骨に縫合します。

 

変形が軽度や中等度の変形には高い効果が認められていますが、重度の場合は再発率が高いという報告もあります。

 

ホーマン法

骨を切る方法のひとつです。中足骨骨頭部のすぐ下を台形に切り取り、中足骨骨頭部を少し外側に移動させて固定します。

 

骨の再生が遅い高齢者には不向きとされており、一般には変形が軽度な若い人に行われます。

 

ケーラー法

第1中足趾節関節のうを開いて母趾の関節に近い部分を切除し、母趾を正常な状態にもどしてから固定する方法です。

 

人工関節置換術

関節腔を保つ部分と骨髄腔に差し込む部分からなるシリコン製の人工関節を埋め込む方法です。

 

外反母趾の合併症とその治療

 

腱膜瘤(バニオン)腱膜瘤(バニオン)は、第1中足骨骨頭部の内側が赤く腫れて痛むもので、骨と皮膚の間にある滑液包(関節の滑りをよくする役目を果たす)の度重なる炎症が原因です。

 

冷湿布やモビラート軟膏の塗布、消炎鎮痛薬の内服などで症状を改善します。

 

効果がないときは、患部を切開して滑液包を摘出します。

 

ハンマー・トゥハンマー・トゥは、足の指が凸型に曲がり、関節や腱が変形して曲げ伸ばしができなくなります。

 

つま先が靴に押されて起こるもので、第2趾の発生率が最も高くなっています。温湿布や熱めの湯の中で指の屈伸や旋回を行う保存的療法を根気よく続けますが、ひどい場合は手術をすることもあります。

 

 

外反母趾の予防

 

正しい靴選びとフットケアで予防

 

もっとも重要なのは、自分の足に合った靴を選ぶということです。

 

最近は外反母趾用の靴もあり、選択の幅が広がってきました。靴を選ぶときは、日本靴総合研究会が認定するシューフィッターのいる店にすると、相談にのってもらえます。

 

 

母趾と第2趾の間を開くのに手軽な方法もあります。

 

靴の代わりに鼻緒のある下駄や草履、屋内ならばソックスではなく足袋を履くようにしたり、夜寝るときに、母趾と第2趾の間にタバコぐらいの太さに丸めたガーゼをはさんでおくなどすると効果的です。

 

 

関心をもつことが予防の第一歩といえますが、スキンケアやヘアケアには気を使っているのに、足にはむとんちゃくな人が多いようです。

 

外反母趾だけでなく、さまざまな足の障害を予防するために、フットケアを習慣にしましょう(具体的な方法については、「Q&A」を参照)。

 

 

ハイヒール・パンプスは女性の敵?

 

ハイヒール・パンプスは女性の敵?

 

女性の外反母趾患者555人を対象とした調査の結果です。左のグラフは靴との関連を示したものですが、患者全体の9割近くがハイヒール・パンプスの常用者です。

 

また、その内訳を示した右のグラフを見ると、約半数の人に自覚症状がみられる一方で、まったく何も感じなかった人が2割近くいることがわかります。

 

 

足にやさしい靴を選ぶ

 

まず、靴を水平な床の上に置き、前後左右のバランスや安定性を見ます。

 

次に、内部に糸こぶがないか、土踏まずの盛り上がりの触感はどうかなどを確かめます。

 

 

つま先を押して適度な弾力があるか、靴底が曲がって反発力があるかといった点も重要です。

 

さらに、必ず両足とも履き、硬い床の上で、重心をかかとからつま先に移動させながら、ゆっくり歩いてみます。最低限、次の7点を確認しましょう。

 

  • 足と靴のかかとのカーブが合っている
  • 足の指全体が底にしっかり接し、指の付け根が気持ちよく保護されている
  • 土踏まずのカーブがフィットしている
  • つま先に1cm程度の余裕がある
  • つま先を目一杯押し込んだとき、かかとと靴の間に鉛筆1本分の余裕がある
  • 足の親指と小指の付け根の出っ張りが靴に合っている
  • 靴の中で足のすべての指が動く

 

 

 

靴のサイズはどのように決められているのですか?

靴のサイズは日本工業規格によって決められており、「足長」と「足囲」の2つの基準があります。

 

足長はかかとのもっとも出っ張った部分から第2趾の先端までをcmで、足囲は母趾の付け根から第5趾の付け頼までを甲側でぐるっと半周した長さをアルファベットで表示します。

 

 

足囲はもっとも小さいものがAで、以下B、C、D、Eと続き、その後はEE、EEEとなり、最大はEEEEです。

 

足長が同じでも、足囲が違えばフィット感がまったく違います。

 

 

足長23.5cmの女性靴の場合、足囲Aは207mm、Eで231mm、EEEEなら249mmあります。

 

自分の靴のサイズを正確に知っておくことは靴選びの第一歩ですから、一度きちんと測っておきましょう。

 

フットケアの方法を具体的に教えてください

まず、足を清潔に保ちます。足は意外に汗をかくため、毎日洗うのはもちろんのこと、同じ靴を続けて履かないことも大切です。また靴を長時間履き続けないことです。

 

 

一日中靴を履いている欧米人には、日本人より足の障害が多くみられます。

 

通勤中とオフィス内で履き物を替える、必要時以外は靴を脱ぐなどを心がけましょう。さらにフットケア用品を使うのも効果的です。

 

 

靴が当たって痛い部分にパッドやクッションを当てると、足の障害の予防にもなります。

 

足の運動を励行し疲れをとることも大切です。青竹踏みや芝生や砂の上を裸足で歩く運動、足の裏のマッサージなどは、適度な刺激を与え、リフレッシュさせてくれます。温冷浴も、血行を促すのに効果があります。

 

 

足を温水に10分間つけてから冷水に1分つけ、これを3回繰り返します。

 

健康な足で歩くことは健康状態を向上させ、長い目で見れば若さの維持にも役立ちます。

 

おしゃれを優先させて靴に足を合わせるのではなく、足に合わせて靴を選びましょう。

 

 

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