腰痛の治療 コルセット、骨盤牽引などの保存療法や神経ブロックなどの薬物療法

目次

 

 

 

腰痛の治療 コルセット、骨盤牽引などの保存療法や神経ブロックなどの薬物療法

 

腰痛の診断

 

問診

痛む場所や強さ、痛み始めた時期などについて聞かれます。

 

よく眠ることができるか、長時間同じ姿勢を維持できるか、といった点も確認されます。

 

全身・局所の診察

姿勢の観察のほか、医師が腰を押さえたときに圧痛が生じるか、アキレス腱や膝をハンマーでたたいたときに正常に反応するか、筆で足に触れたときにきちんと触感があるか、といったことを調べます。

 

腰を構成する骨と組織
腰を構成する骨と組織

 

脊椎(背骨)の腰椎とよばれる部分が、ちょうど身体の腰部に相当します。

 

腰の痛みは、椎骨自体や、椎骨と椎骨の間にはさまってクッションの役目をしている椎間板、脊柱をガードしている靭帯などのトラブルによって引き起こされるケースが多いものです。

 

何らかの障害によって、腰椎のあたりに分布する知覚神経が刺激を受けると、痛みを感じることになります。

 

また、腰椎を支える背筋や腹筋の筋力が弱まってくると、腰への負担が増し、結果として腰痛を招くのです。筋力は、通常は加齢に伴って徐々に衰えていきます。

 

 

腰痛の治療

 

腰痛の原因となっている病気が見つかったときは、その治療を行います。とくに原因が見当たらない腰痛では、まず安静にして、鎮痛をはかることが大事です。

 

痛みや炎症をとるために抗炎症鎮痛薬や筋弛緩薬などが用いられることもあります。

 

 

椎間板ヘルニアは慢性化しやすく、痛みが継続するときは手術を行う場合もあります。また、硬膜外ブロックといって、脊髄神経のまわりを包んでいる硬膜の外腔に局所麻酔薬とステロイドホルモンの混合液を注射する方法も、痛みをとるのに有効なことがあります。

 

コルセットをはめたり、骨盤牽引などの保存療法もよく行われます。

 

 

腰部に現れている痛みを除去することが、治療の大きな目的です。

 

痛みの悪循環を断ち切ることを目的として、牽引によって筋肉の緊張をとり除いたり、熱を利用して腰の血液循環を促す方法などがあります。

 

骨盤牽引

ベッドに横になり、牽引器具によって15~20分ほど断続的に、体重に合わせた強さで骨盤を足の方向に引っ張ります。

 

痛みのために収縮していた筋肉や靭帯が伸ばされて、筋肉の緊張がやわらぎます。

 

変形性脊椎症や腰椎椎間板ヘルニアなど、骨や筋肉の変性が原因の腰痛に用いられます。

 

温熱療法

腰部の血行を改善して筋肉の緊張をやわらげます。

 

粘土の一種であるベントナイトという保熱剤(ホットパック)を腰にあてて、少しずつ温めていきます。

 

赤外線や超音波をあてる方法がとられることもあります。入浴や市販のカイロでも同様の効果が得られます。

 

コルセット

コルセットには、腰椎にかかる負担の軽減と、姿勢を矯正する効果があり、日常の活動時に装着していると腰部の負担が軽く感じられます。

 

ただし、睡眠時に装着したり、長期間使用していると、腰を支える腹筋や背筋が衰えて回復が遅れてしまいます。医師の指示に従って装着することが大切です。

 

コルセットの効果
腰痛の治療の一つ、装具療法でコルセットなどで腰部を固定して、痛みを軽減させる方法です。

 

コルセットを装着すると腰椎の前彎が改善されて、同時に腹圧が高まり、上体の重さがうまく下に分散されるようになります。その結果、脊椎にかかる負担が少なくなり、腰椎は安定します。

 

コルセットには、硬性コルセットと軟性コルセットがあり、腰部の状態に応じて使い分けられています。

 

運動療法

一般的に腰痛ストレッチとよばれている方法で、腹筋や背筋を筋トレ強化したり、腰椎や骨盤の運動能力を回復させます。

 

筋肉の疲労や不良姿勢が原因の腰痛に適応されます。医師の指示に従って温熱療法や入浴後などに毎日行い、3~6か月間続けることになります。ただし、腰痛が激しいときには中止します。

 

薬物療法

消炎鎮痛剤

痛み止めのことで、内服薬や坐薬、湿布剤、軟膏などの種類があります。

 

湿布剤には、冷湿布剤と温湿布剤があげられます。腰痛が生じてまもない急性期には冷湿布剤が用いられるのが一般的です。

 

筋弛緩剤

筋肉の緊張をやわらげる効果があり、腰が重く、張ったように感じられるときなどに処方されます。

 

ショックや胃腸障害、ふらつき、めまいなどの副作用が現れたら、薬を減量したり変更する必要があります。

 

ビタミン剤

神経や筋肉の働きを改善させたり、血液循環を促すことを目的として処方されます。

 

ビタミンB1、B12、Eなどが用いられます。なお、骨粗鬆症が原因の場合は、カルシウム剤やビタミンD、カルシトニン剤、女性ホルモン剤などが使用されます。

 

神経ブロック療法

神経ブロックは、神経の走路に局所麻酔薬を注射して、痛みの伝達を遮断する方法です。

 

知覚神経をブロックすれば痛みが消失し、血液循環を抑制する作用のある自律神経に注射すれば血行が促されます。

 

局所麻酔薬の効果は数時間程度しか持続しませんが、痛みの悪循環を断ち切ることにもつながります。

 

また、症状によっては医師と相談のうえ、通院して受けることもあります。神経ブロック療法は、痛みの除去に大きな効果を上げています。

 

 

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