五十肩(肩関節周囲炎)の治療|自宅でできる五十肩の運動療法

目次

 

 

 

五十肩(肩関節周囲炎)の治療|自宅でできる五十肩の運動療法

 

五十肩の治療

 

適度な運動がポイント

 

五十肩は自然によくなるともいわれますが、初期に適切な治療を行わないと、症状を長引かせたり、悪化させたりすることにもなりかねません。

 

五十肩にはさまざまな治療法がありますが、基本となるのは運動療法です。

 

症状によっては、これに温熱療法や薬物療法などを組み合わせて、治療を進めていきます。

 

運動療法

 

明らかな石灰化や関節組織の異常が認められたときには、安静にすることが第一で運動は禁物です。

 

五十肩と診断され痛みが落ち着いてきたら、肩関節の動きを回復させるために、運動療法を始めます。

 

いつまでも動かさないでいると、動かすことのできる範囲がだんだん狭くなってしまいます。

 

運動は欠かせませんが、決して無理せず、一つ一つの動作をゆっくりと行うことが大切です。毎日、少しずつ、気長に続けるようにしましょう。

 

家庭で手軽にできる運動療法を■下の図■に示してあります。

 

 

ダンベルを使ったコッドマン体操は、最も知られている運動の一つです。肩があまり動かず、痛みがある人でも行うことができます。

 

ダンベルの代わりにアイロンを使ってもよいでしょう。重さは、2kgを目安にしてください。

 

 

肩の状態がよくなってきたら、壁押し運動を加えます。この運動は肩と肘の関節を柔軟にするだけでなく、血行をよくする効果もあります。

 

壁を利用して、腕を上げていく運動も有効です。運動を続けていくうちに、だんだん高く上げられるようになり、運動を続ける励みにもなります。

 

温熱療法

 

患部を温め、血液の循環をよくすることで痛みをやわらげようというのが温熱療法です。

 

ホットパックや超短波、超音波を使った機器で肩を温めます。家庭では蒸しタオルを当てたり、お風呂に入ったりするのもよいでしょう。スカーフやストールを肩にかけ、冷やさないように工夫しましょう。

 

薬物療法

 

内服薬としては、炎症や痛みを抑える非ステロイド性消炎鎮痛剤、筋肉の緊張をやわらげる筋弛緩剤、末梢神経の働きを正常にする末梢循環改善剤などが用いられます。

 

痛みがひどい場合は、鎮痛作用のある坐薬を使うこともあります。消炎鎮痛剤は胃の粘膜をあらすことがあるので、4~5時間以上の間隔をあけて使用するようにします。

 

また、炎症を起こしている関節内に、直接、薬剤を注入する方法も行われています。この局所注入療法では副腎皮質ホルモン剤(ステロイド剤)と局所麻酔剤が使われます。

 

ヒアルロン酸ナトリウムも有効です。これは、関節部を保護して動きを滑らかにする働きがあります。

 

その他の治療法

 

神経ブロック療法は、神経に局所麻酔剤を注射して麻痺させ、痛みの伝わる経路を遮断します。

 

専用の機械を使って首や肩を伸ばす牽引療法や装具をつけて首を支える装具療法などが行われることもあります。

 

 

自宅でできる五十肩の運動療法

 

からだを少し前に倒して、痛むほうの手にアイロンを持ちます。反対側の腕は肘を机などにつけて、からだを支えます。弧を描くように前後、左右にゆっくり腕を振ります。 壁に向かって腕立て伏せをするつもりで、手のひらを壁につけたまま、肘を曲げたり伸ばしたりします。憤れてきたら、壁から少し離れてやってみてください。 壁に対して横向きに、手の先が壁に触れるように立ちます。背筋を伸ばし、肩を水平に保ったまま、痛いほうの手を徐々に上げていきます。

 

からだを少し前に倒して、痛むほうの手にアイロンを持ちます。反対側の腕は肘を机などにつけて、からだを支えます。弧を描くように前後、左右にゆっくり腕を振ります。

壁に向かって腕立て伏せをするつもりで、手のひらを壁につけたまま、肘を曲げたり伸ばしたりします。憤れてきたら、壁から少し離れてやってみてください。

壁に対して横向きに、手の先が壁に触れるように立ちます。背筋を伸ばし、肩を水平に保ったまま、痛いほうの手を徐々に上げていきます。

 

湿布薬の使い方

 

五十肩の急性期で痛みが激しい場合は、炎症を抑え、熱感をとるために、冷たい湿布を用います。

 

いつまでも冷やし続けると筋肉が硬くなってしまうので、痛みが軽くなったら、温かい湿布に切り替えます。血行をよくして、筋肉の緊張をやわらげてくれます。

 

湿布薬は入浴後に貼ると効果的です。からだが温まって、皮膚表面の毛穴が開き、薬の成分が浸透しやすくなっているからです。

 

湿布薬を使い続けると、皮膚がかぶれることがあります。貼りっ放しにせずに、1日1~2回は貼り替えてください。

 

その際、貼る位置を少しずつずらすようにするとあまりひどくならずにすみます。

 

チクチクした感じやかゆみがあったら、すぐにはがします。温湿布に含まれることが多いトウガラシの成分(カプサイシン)は刺激が強いので、皮膚の弱い人は気をつけましょう。

 

市販の湿布薬を使っていても、症状の改善がみられない場合は、速やかに医師の診察を受けてください。

 

 

 

 

あきらめず、悲観せず、根気よく

 

五十肩は、ある程度の年齢に達した人なら誰にでも起こる可能性のある病気です。しかし、だからといって症状を軽視し、初期のうちに適切な治療を怠ると、長期間の疼痛や運動障害に悩まされることになります。

 

痛みがあったり、腕が思うように動かせないと、生活のなかで不便を感じるものですが、ほとんどは治療によってかなり改善します。

 

年だからとあきらめず、なかなかよくならないからと悲観しないで、気長に治療を続けるようにしましょう。

 

五十肩は治療よりも予防が大切です。日ごろから肩の運動だけでなく、適度の全身の運動を心がけましょう。

 

五十肩の生活上の注意点

 

衣服は前開きのものを着ると便利です。食事や読書のときは、テーブルや肘かけに肘をのせて、腕の重みが肩にかからないようにしてください。針仕事やキーボードを打つなどの作業は避けたほうがよいでしょう。

 

重い荷物も持たないようにしてください。ぬれタオルを絞る動作は、肩に負担をかけずに筋肉を使うので、よい運動といえます。

 

運動療法を行う前に、入浴するなどして患部を温めておくと、痛みをあまり感じずに行うことができます。無理は禁物ですが、痛いからといって腕や手をまったく使わないと筋肉が萎縮してかえって症状を悪化させます。1日数回は動かすようにしてください。

 

五十肩の理学療法について

 

理学療法は運動療法を中心に、日常生活の訓練や物理療法、マッサージなどを通して、リハビリテーションを行うものです。

 

ここでは運動療法の一つとして、自宅で行う体操を紹介しましたが、五十肩の治療では、ほかに滑車に通したロープを両手で交互に上下させるプーリー運動など、さまざまな器具を使った運動があります。

 

また、癒着した肩関節を元の状態に戻すために、理学療法士が徐々に患者の肩関節を動かして運動域を広げる「他動運動(マニプレーション)」も行われています。

 

 

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