トップへ戻る

多毛症の原因は3種に分類することができる

目次

 


 

多毛症の原因

 

多毛症の原因は3種に分類することができる

 

背後の病気の有無で分類される

 

多毛の原因には、背後に病気が認められるハイパートリコーシスと、病気が見当たらないハーシュティズムの二つのタイプがあります。

 

そのほか薬の使用など外的な原因で、多毛が起こるケースがみられます。

 

背後に病気が認められる多毛症

 

ハイパートリコーシスは、内分泌腺などに病気があってホルモンのバランスが崩れ、アンドロゲンが過剰になって起こる多毛です。

 

日本人の多毛症では、この原因が一番多く、性毛に影響する病気と、しない病気とに分けられています。

 

 

性毛に影響し、胸毛や口髭が生えたり、恥骨から下腹部にかけて発毛したり、治りにくいニキビや月経不順を伴う男性化兆候を示すのは、アンドロゲンを分泌している卵巣や副腎の異常です。

 

 

卵巣腫瘍や卵巣が肥大する多のう胞性卵巣症候群、副腎腫瘍や先天性副腎肥大などの病気が考えられます。

 

卵巣や副腎に腫瘍ができると、アンドロゲンの分泌量は男性並みになるという調査結果もあり、その分、性毛への影響が強くなります。

 

 

多のう胞性卵巣症候群の患者では、61%に多毛が認められたという報告もあります。

 

性毛への影響が比較的少なく、背中や、腰、腕、スネなどの非性毛が増えるのは、代謝機能の異常です。

 

 

糖尿病や甲状腺機能低下症、神経性食欲不振症などの病気にみられます。

 

例えば、インスリン抵抗性のある糖尿病では膵臓からのインスリンの分泌が高まります。インスリンは卵巣に働いてアンドロゲンの分泌を促し、また肝臓に働きかけてアンドロゲンが血漿グロブリンと結びつくのを阻止して血中に遊離させます。

 

 

遊離したアンドロゲンが毛根を包んでいる毛のう(毛包)を刺激して多毛を生じさせます。

 

しかし、アンドロゲンが少量なので、性毛への影響はあまり強くありません。

 

背後に病気が見当たらない多毛症

 

ハーシュティズムは背後に内分泌などの病気が見当たらず、遺伝や体質などが原因と考えられる多毛症です。

 

アンドロゲンの分泌量を調べても正常ですが、遺伝的、体質的に毛のうの感受性がほかの人よりも強く、アンドロゲンの分泌量は正常でも過敏に反応して、多毛が起こるとされます。

 

 

この場合は、性毛が増加し、男性化兆候を示すのが特徴です。なかには、乳房が小さい、筋骨たくましい、声が低い、頭がはげるという症状もみられます。

 

 

ただし、日本人にはまれです。南欧の白人に多く、白人女性の30%にみられるという報告もあります。

 

 

また、妊娠中や産褥期(さんじょくき)、あるいは閉経後に一時的に多毛となり、口髭や胸毛などの男性化兆候を示すことがあります。

 

女性ホルモンの低下によりホルモンのアンバランスが起こり、アンドロゲンの分泌が一時的に優位になって生じる現象で、生理的多毛といいます。

 

なお、妊娠による多毛症は分娩後2~6か月以内に自然に治っていきます。(妊娠による多毛症

 

その他の多毛

 

副腎皮質ホルモン、プロゲステロン、アンドロゲン、経口避妊薬(ピル)、抗てんかん薬などを服用すると、全身に発毛することがあります。

 

また、ストレスによっても毛深くなるケースがみられます。

 


 

 

 

 

妊娠中の多毛

 

妊婦の多くは多毛になりがちです。もともと毛深い人ほど、多毛の傾向は強くなります。

 

顔や手足の毛が濃くなったり、恥骨上部に発毛するケースがしばしばみられ、まれに胸毛が生えることもあります。

 

 

原因は、妊娠によってホルモンのバランスが崩れ、胎盤から男性化を促すアンドロゲンやACTH(副腎皮質刺激ホルモン)、ヒト絨毛性ゴナドトロピンが分泌されるからとされます。

 

多くは産後2~6か月で消失しますが、まれに回復せず、妊娠のたびに多毛が広がるケースもあります。

 

原因による多毛の分類

 

 

原因

遺伝性 家族性多毛症、思春期早発症など
大脳皮質・視床下部性 脳炎、多発性硬化症など
下垂体性 先端巨大症、多毛を伴う糖尿病、クッシング症候群など
甲状腺性 若年性甲状腺機能低下症
副腎皮質性 副腎性器症候群、クッシング症候群
卵巣性 閉経、卵巣腫瘍、間質黄体化など
その他 薬剤、妊娠、ストレスなど

 

赤字:ハイパートリコーシスによるもの
黒字:ハーシュティズム・外的な原因によるもの

 

多毛の原因は多岐にわたっていますが、背後に病気が認められるハイパートリコーシスと病気のないハーシュティズム、薬剤の使用といった外的な原因によるタイプの3種に分類することができます。

 


 

ダイエットと多毛の関係

 

無理なダイエットによってホルモンバランスを乱すと、卵巣の働きにも影響を与えます。

 

その結果、発毛を抑制するエストロゲンの分泌を低下させ、多毛が生じるとされます。

 

 

一方で、エストロゲンは頭髪の成長を促進させるので、分泌量が減れば、はげてくることもあります。

 

ダイエットは無理せず、1か月2kg以内の減量にとどめましょう。

 

両ワキ脱毛

 

スポンサーリンク

 

 

関連ページ

多毛症とは
多毛症とは、細く、軟らかく、色も薄い軟毛が、長さ、太さ、色素を増して硬毛化したり、男性のように口髭や胸毛が生えてくる病気です。
ホルモンと体毛の関係・女性の体内の男性ホルモン
体毛は成長とともに性質が変わりますが、特に思春期を迎えるころ、大きな変化が現れます。女性の場合、男性ホルモンは主に副腎と卵巣でつくられ、血液中に分泌されます。
多毛症の検査と診断
多毛症の診断は、問診と毛の発生の様子を調べる視診で、ある程度の見当がつけられます。そのうえで血液検査によって男性ホルモン量を調べ、内分泌検査で副腎や卵巣の異常を鑑別して、診断を確定します。
多毛症の治療(脱毛・ムダ毛の処理)
多毛症は、診断はやさしいけれども、治療は難しいといわれます。医学的な治療(腫瘍をとり除く外科療法・ホルモン剤による薬物治療)のほか美容面(シェービング、毛抜き、脱毛クリーム、脱色剤、電気脱毛、レーザー脱毛)からも対処します。

このページの先頭へ戻る