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あせもの原因・種類・症状|水晶様|紅色|深在性|あせもに似たほかの病気

目次

 


 

乳幼児に多いあせもは、吸湿性のよい衣服を着せ、汗をかいたらこまめにふいたり、入浴やシャワーなどで予防することが大切です。

 

こんな症状に注意
  • 汗をたくさんかいてはいませんか?
  • 首筋や肘の内側、顔、胸などに赤い小さな発疹がたくさん出ていますか?
  • かゆみがありますか?
  • 赤い発疹が膿をもっていたり、ジクジクしていますか?
  • 涼しい環境にして、皮膚を清潔にしても治りませんか?

 

あせもとは?

 

あせもの原因・種類・症状|水晶様|紅色|深在性|あせもに似たほかの病気

 

人には、口唇、陰茎、陰核以外の皮膚に約200万~400万個のエクリン汗腺があり、暑いときにここから汗を出して体温を調節しています。

 

 

エクリン汗腺の汗の排出管である汗管がさまざまな理由によってつまり、汗が体外へ出ないで汗管内にたまったために起こる発疹をあせもといいます。

 

専門的には汗疹(かんしん)とよばれ、汗貯留症候群の一種とされています。

 

 

高温多湿で汗をかきやすい夏に起こることが多く、乳幼児や肥満者に多いのが特徴です。また、季節を問わず、調理師など高温多湿の環境下で仕事をする職業の人にもみられます。

 

よくできるのは、髪の毛の生えぎわや肘の内側、膝の裏側、首筋など皮膚や毛がこすれるところです。ときには胸や背中全体などにもみられることがあります。小児では顔にもしばしば発生します。

 

 

あせものできる割合に男女差はありませんが、過度な日焼けの後、あるいは急性疾患による発熱の後などに急激に起こることが多いようです。

 

また、アトピー素因をもっている乳幼児にできやすいという特徴もあります。

 


 

あせもの原因

 

多量の汗と皮膚表在菌が関係

 

あせもの一番の誘因は、過度に汗をかくことです。

 

多量の汗に加えて、紫外線などの物理的な刺激、せっけん、絆創膏貼付などの化学的な刺激、皮膚表在菌などが原因となって、汗管の出口付近である汗孔(かんこう)がつまってあせもが起こります。

 

 

汗孔がつまることで、汗管が破裂して、汗が表皮内にもれ出ることがあせもの原因になる場合もあります。

 

これまで、汗孔がふさがるのは、汗の温熱性刺激のために汗管の角質が増殖し、角栓ができるためと考えられていました。

 

 

しかし、その後の研究で皮膚の表在菌が大きくかかわっていることがわかりました。

 

多量に汗をかくことで、皮膚の表在菌が増加し、その細菌の毒素が汗管壁細胞を障害し、無定形物質の塊をつくりだします。その結果、汗管の出口がふさがれ、あせもが生じます。

 

 

乳幼児の場合、からだは小さくても成人と同じ数の汗腺をもっています。ところが新陳代謝が盛んで、体表面積1㎡当たりの発汗量は成人の2倍以上あります。

 

そのうえ、成人に比べて皮膚の角質層は薄いのですが、汗腺の部分だけは厚くできているため、汗がたまってつまりやすく、あせもができやすいのです。

 

あせもの症状チェック

 

種類

通称

汗のたまる様子

炎症

かゆみ

水晶様汗疹 白いあせも 角質層にたまる

ない

ない

紅色汗疹 赤いあせも 表皮内にたまった後、あふれ出る

ある

ある

深在性汗疹 深いあせも 真皮内にたまった後、あふれ出る

ある

ない

多発性汗腺膿瘍 あせものより 二次的細菌感染

ある

痛み

 


 

あせもの種類と症状

 

最も多いのが紅色汗疹

 

あせもは、汗のたまる位置や特徴によって、水晶様汗疹、紅色汗疹、深在性汗疹の3種類に分かれ症状もさまざまです。

 

3種類のあせも

 

水晶様汗疹の症状

 

一般的に、白いあせもといわれるものです。皮膚の浅い部分の汗管がつまって汗がたまったもので、直径1~2mmの透明の小さな雨粒のような水疱(すいほう)が密生しています。

 

炎症は伴いません。上半身や手足、額、ときには顔など広い範囲にできます。

 

 

生後数日以降からみられ、発熱や日焼けの後に特にできやすくなります。通常、かゆみなどの自覚症状はありません。

 

涼しくしておけば、水疱は1日から数日で破れてうろこのようなあとができますが、自然にわからなくなります。

 

紅色汗疹の症状

 

しばしば赤いあせもとよばれるタイプです。赤い粟粒大から半米粒大の水疱、あるいは漿液(しょうえき)とよばれる水分を含んだ発疹です。

 

一般的にあせもとよばれるのはこの紅色汗疹で、汗疹のなかで最も多くみられます。汗管が閉塞したために、表皮内汗管が破れて汗が表皮内にもれ出て、汗腺の周囲に炎症を起こしたためにできるものです。

 

 

夏季、あるいは高温多湿の環境で、比較的急速に密生してできやすく、生後10日ころから生じます。

 

首やワキの下、肘や膝の裏側など皮膚と皮膚、あるいは皮膚と衣服の触れあうところや関節部分にできやすいのが特徴です。乳児では、顔や額などにできることもあり、ときには水晶様汗疹も混在することがあります。

 

 

熱感や強いかゆみがあり、ひどくなると汗でひりひりします。

 

乳幼児の頭部や顔面などに多発したときには、摩擦やかきすぎのために二次感染を起こし、「あせものより」とよばれる多発性汗腺膿瘍(たはつせいかんせんのうよう)を起こすこともあります。

 

 

また、もともと接触皮膚炎アトピー性皮膚炎など炎症性の皮膚炎があるところに、紅色汗疹ができると、多発性汗腺膿瘍が起こりやすくなります。

 

深在性汗疹の症状

 

熱帯地方などに多く、極端な高温の環境に長くおかれるときに起こりやすくなります。表皮と真皮との境界部あたりの深い汗管が閉塞して、真皮に汗がたまることによって生じます。

 

からだ中の広い範囲に、平たい赤みのあまりない発疹ができ、かゆみはほとんどありません。

 

 

運動や高温など、発汗刺激が加わるたびに発疹は大きくなるものの、汗は出ずに皮膚は乾燥していきます。

 

ひどくなると、汗が減ったり、ほとんど出なくなって疲労感や吐き気、めまいなどの全身症状を起こすこともあります。

 


 

あせもから生じる疾患

 

あせもをひっかくと化膿することも

 

紅色汗疹をひっかいたりして黄色ブドウ球菌に感染すると、化膿性汗孔周囲炎(かのうせいかんこうしゅういえん)や多発性汗腺膿瘍を生じてしまう場合があります。

 

化膿性汗孔周囲炎は、皮膚の表面に近いエクリン汗管にブドウ球菌が感染したもので、毛穴とは無関係に、膿をもった赤い小さな発疹ができます。

 

 

多発性汗腺膿瘍は、皮膚のさらに深いところに化膿性の炎症を起こしたもので、はじめは小豆粒大の硬いしこりができます。

 

このしこりがだんだん大きくなって赤くなり、隆起してきます。やがて、硬かったしこりは中心が軟らかくなり、自然に破れて膿が出てくることもあります。

 

 

1か所だけでなく、いっぺんに何か所もできたり、次々にできたりすることが多いのが特徴です。

 

二つの病気の原因は同じですが、必ずしも化膿性汗孔周囲炎が深部に及んで多発性汗腺膿瘍になるわけではなく、はじめから汗腺膿瘍だけができることもあります。

 

 

これらの病気は乳幼児に多く起こります。乳幼児の皮膚は脂肪酸が少なくて、殺菌力が成人に比べて劣っているためです。

 

よくできるのは額や後頭部、顔面、首、背中、おしりなどです。

 

 

化膿性汗孔周囲炎も多発性汗腺膿瘍も通常、痛みがあり、リンパ節が腫れることもあります。

 

また、重症になると発熱や食欲不振などの全身症状を伴うケースもみられます。治療が遅れるとあとが残ったり、頭髪が抜けてしまうことがあり、再発することも少なくありません。

 

アトピー性皮膚炎がある子どもに合併しやすいといわれています。

 


 

あせもに似たほかの病気と、その症状

 

治りにくいときは他の病気を疑う

 

あせもと思っていたのに、なかなか治らない場合、次のようなほかの病気も考えられます。

 

皮膚カンジダ症

 

カンジダ・アルビカンスという真菌(カビ)の一種が、皮膚に感染して炎症を起こすものです。

 

真菌の一種といっても、特別なものではなく、口腔や粘膜、腸管内に常在しているものですが、生体が弱っているときや、汗や摩擦の刺激などカンジダにとって好条件が整えば、炎症を起こすことがあります。

 

 

よくできるのは、乳幼児のおむつに覆われている部分や、首、あごの下、ワキの下、衣服とこすれあうところなどです。これらの場所にあせもやおむつかぶれに似た赤い細かい発疹ができます。

 

そのうち一面に皮膚が赤くなって、その縁に薄いオブラートのようなうろこ状の皮がつくのが皮膚カンジダ症の特徴です。ひどくなると皮がむけて、小さな膿をもつこともあります。

 

皮膚カンジダ症の場合、あせもやおむつかぶれの薬を使うと悪化してしまいます。抗真菌用の軟膏を使う必要があるので、あせものように思えても、長引くようなら医師に相談してみましょう。

 

伝染性膿痂疹

 

いわゆる「とびひ」のことです。虫刺されやあせもをかいたあとなどの皮膚の小さな傷から、ブドウ球菌や連鎖球菌などが感染したものです。

 

子どもに多く、最初は薄い膜の小さな水疱ができて、その数が増えてきます。

 

 

そのうち、赤みをおびて水疱が大きくなり、破れて膿の混じったような水が出てジクジクしてきます。でき始めにかゆみを伴うことがあり、それをかいた手に、水疱の内容物がつくと、とびひという名前のとおり、すぐにからだ中に広がります。また、ほかの子どもにうつすこともあります。

 

あせもがひどくなって、ジクジクするようなら伝染性膿痂疹のおそれもありますから、それ以上ひどくしないうちに、医師にかかることです。

 

治療法はせっけんで洗って、よく乾燥させて軟膏を塗布したり、抗生物質を内服します。

 

 

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