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洗剤などの化学薬品や金属で手にかゆみやかぶれを起こす? 接触皮膚炎の症状・原因

目次

 


 

こんな症状に注意
  • かぶれたことがありますか?
  • 痛みや刺激を伴っているかゆみですか?
  • これまでに化学薬品や化粧品にかぶれたことがありますか?
  • 日光に当たるとかぶれますか?
  • 最近、転職や転居など新しい環境での生活を始めましたか?
  • かゆみやかぶれを起こしているのはからだの一部分ですか?
  • 皮膚に色素沈着がみられますか?

 

何かの物質に接触したことが原因で起きるかぶれを、接触皮膚炎とよびます。

 

かぶれが生じたらその原因をみつけ、除去することが重要です。

 

接触皮膚炎とは?

 

洗濯洗剤で手にかゆみやかぶれを起こす? 接触皮膚炎の症状・原因

 

外部の物質と皮膚の接触で起きる炎症

 

皮膚の炎症にはいろいろな名称がありますが、俗にいうかぶれは、正しくは接触皮膚炎といいます。また従来、湿疹と呼ばれてきたもののうち、急性湿疹の大部分も接触皮膚炎です。

 

 

接触皮膚炎とは、外部の物質と皮膚が直接接触して生じる皮膚炎を指します。

 

 

毒物や薬物のように化学的につくられたものや装身具や衣類など身につけるもの、植物、皮革製品など、身の回りのさまざまな物質が原因となって起こります。

 

原因が何であるか患者自身にわかっている場合もありますが、思い違いもありうるので、なるべく原因を正しく探し当て、適切な処置をしてもらうことが大切です。

 

 

 

原因の種類によって、接触皮膚炎は次の三つに大別されます。

 

 

物質の毒性によって起こるものを刺激性接触皮膚炎といいます。例えば塩素のような化学薬品に直接触れると、誰でも皮膚が破壊されます。

 

このような場合は急性刺激性接触皮膚炎とよびます。

 

 

これに対して、弱い刺激を繰り返し受けることによって起きるかぶれは慢性刺激性(蓄積障害性)接触皮膚炎と診断されます。

 

主婦の毎日の水仕事などによって起きる主婦湿疹などは、主にこれに相当します。

 

 

原因となる物質に過敏な人だけに起きるものがアレルギー性接触皮膚炎です。アレルギー反応というのは、それまでは何も起こらなかったのに、ある時期から急に、その物質が侵入してくるのをからだが拒絶するようになる反応です。

 

本人には「ある日突然」と感じられるのですが、からだの中の準備期間、誘発する条件が重なって、拒絶が具体的な反応となって現れます。アレルギーを起こす原因物質をアレルゲンとよびます。これを見つけ、原因別に治療をすることが重要です。

 

 

原因物質の接触に光線照射が加わって発症する特殊な皮膚炎を、光接触皮膚炎といいます。

 

これには皮膚に接触した原因物質に光が作用し、刺激性物質が生成されて生じる光毒性接触皮膚炎と、アレルギー反応の一つと考えられる光アレルギー性接触皮膚炎の二つがあります。現在のところ、後者については、まだあまりよく解明されていません。

 

 

なお、刺激性接触皮膚炎とアレルギー性接触皮膚炎は、混合して起こるケースもあり、そういうものを混合型接触皮膚炎とよんでいます。

 


 

接触皮膚炎の症状

 

かぶれやかゆみが進行すると潰瘍にも

 

接触皮膚炎では、原因物質が接触した皮膚を中心にさまざまな反応が起こりますが、その現れ方はいろいろです。通常、皮膚が斑状に赤くなり、症状がひどい場合には腫れる、盛り上がる、むくむ、水疱ができるなどの症状が出現します。

 

自覚症状は、主としてかゆみですが、場合によっては灼熱感や刺激感を訴えることもあります。

 

日光が関係して起きる光接触皮膚炎では、皮膚の露出部のみに生じることが大きな特徴です。

 

 

かぶれが掻き壊しになるなど進行すると、びらん状のただれを起こしたり、膿んだりかさぶたになったり、ただれて崩れる潰瘍状態になることもあります。

 

そうなると、さらにまた原因物質が入り込みやすい状態になるため、ますます悪化させることになりかねません。

 

 

急性接触皮膚炎は適切に治療すれば、短期間で治癒し、進行をくい止めることもできます。

 

しかし職業上の原因や、日常しばしば接触せざるをえない原因による場合には、慢性化することも少なくありません。慢性状態になった場合、刺激の繰り返しにより、色素沈着または色素の脱失などを起こすこともあります。

 

 

接触皮膚炎の症状のよく出る部位

接触皮膚炎の症状のよく出る部位

 

接触皮膚炎では接触した部位に紅斑、丘疹、小水疱などが現れます。

 

あらゆる物が接触皮膚炎の原因となる恐れがあるので、原因を突きとめることは容易ではありません。

 

しかし、症状の出た部位や形を見て、推測することができる場合もあります。

 

例えば、手首に輪になって症状が現れれば腕時計かブレスレットが疑われ、足だけに現れたら、靴下やサンダルが原因だと考えられます。

 

また、靴下や下着などを洗っている洗剤が疑われる場合もあります。

 


 

接触皮膚炎の原因 (皮膚炎を引き起こす物質)

 

身の回りのすべての物質が原因になる

 

原因となる物質は身の回りにたくさんあるため、正しく探し当てるのは、必ずしも容易ではありません。

 

かぶれの部位や形、年齢や性別や職業、かぶれの起こる前の行動、季節などいろいろな要素から類推するだけでなく、原因としてどんなケースがあるかを知っておくと、判断の助けになります。

 

以下、代表的なものをあげてみます。

 

パーマ液などスキンケア・ヘアケア用品

 

顔に使用する化粧品やスキンケア用品だけでなく、香水、せっけん、シャンプー、パーマ液なども該当します。刺激性接触皮膚炎では化粧品の使用法の誤りで発症する場合が多くあります。

 

パーマ液が頭皮や、額や首に長時間ついたままになったり、脱毛クリームを規定時間以上皮膚につけたり、皮脂分泌量の低下した人が脱脂力の強い洗顔料を連用した場合などにも皮膚炎を起こします。

 

 

原材料のラノリンやジャスミン油、ゼラニウム油、サルリル酸ベンジルなどの香料、パラベンなどの防腐剤、タール色素、オキシベンゾンなどの紫外線吸収剤、ジャミン系色素といったものが原因で、アレルギー性皮膚炎になることもあります。

 

また、香料の一種であるムスクは光アレルギー性紫外線吸収剤接触皮膚炎を引き起こすことが知られています。

 

ピアスなど金属装飾品

 

接触皮膚炎を起こす代表的な金属は、ニッケル、クロム、水銀、コバルトなどです。これらの金属を含む品物はたくさんあります。

 

装飾品では指輪、イヤリング、ピアス、ネックレス、ブレスレット、腕時計などです。生活用品ではハサミ、ドアのノブ、鍋、フォークなどが代表です。ただしこれらがアレルギーを起こすかどうかは、金属の種類や溶け出し方、その金属に触れる頻度、汗、体質など、いろいろな要素によって左右されます。

 

 

アクセサリーによる皮膚炎の原因として多いのは、金の定着をよくするために金メッキの下に施されるニッケルメッキによるものです。

 

また、汗の中に含まれる塩素イオンにニッケルを溶け出させる作用があるため、夏に多いのも特徴です。

 

 

最近増えているのがピアスによる金アレルギーです。金は溶けにくいので、多くのイヤリングでは接触皮膚炎にはなりません。

 

しかし、ピアスの場合は皮膚にあけた穴が完成するまでには約1か月かかり、その間は皮膚の下層を構成する組織である真皮や体液と、ピアスの細い軸の部分の金とが直接接触します。

 

そのためほかの場合より金が溶けやすくなるので、接触皮膚炎を起こしやすくなります。

 

 

革製品による接触皮膚炎もあります。草をなめす過程で六価クロムを使用することがあるためで、これも実は金属アレルギーの部類に入ります。やはり汗をかく時期や汗の出る部位に症状が出やすいのが特徴です。

 

金属によるアレルギーとしては、骨折治療のために挿入したニッケルやクロム、コバルトなど骨接合用金属によるものや、歯の治療のために詰めたり、かぶせたりした金属が原因で起こる全身性接触皮膚炎とよばれるものもあります。

 

衣類

 

洋服類のほか、靴下や手袋、帽子、ストッキング、下着などが原因製品として報告されています。

 

繊維そのものだけでなく、染色剤や仕上げ剤、付属品も原因となることがあります。例えば、ブラウスやシャツなどに使われている染料や仕上げ剤が、雨や汗で溶け出して発症するケースもしばしばみられます。

 

 

また、冬期に寒冷が厳しい地方の女性に多いのが、綿ネルの寝間着による接触皮膚炎です。

 

染料のナフトールASが原因で寝間着と直接接触する首筋、鎖骨部、前腕、下腿後面に茶褐色の色素沈着が起こります。サイズの不適合で締めつけによる刺激(摩擦)によっても症状は現れます。

 

洗剤など家庭用化学薬品

 

台所洗剤、洗濯洗剤、みがき剤、クリーニング剤、つや出し剤、ワックス類、靴墨、染料、接着剤などが原因となることがありますが、最も多いのは、台所や洗濯用の合成洗剤です。

 

芳香剤などが空気に混ざり、その空気に接触することで首や手などに皮膚炎を生じることもあります。

 

植物

 

日常よくある植物によって起きるものも少なくありません。

 

物理的な刺激によるもの

アロエ、タケノコ、パイナップルなどがあります。

 

皮膚炎を起こす前駆物質を含むもの

イラクサ、キンポウゲなどがあります。

 

かぶれを起こす成分を含んでいるもの

西洋桜草、漆、ハゼ、イチョウ、菊、アロエなどです。

 

日光によって活性化され起こすもの

ミカン科の柑橘類、イチジク、ダリアなどが該当します。

 

また、アロマテラピーで使われる植物成分からとったエッセンシャルオイルのうち、レモン、ベルガモットなど柑橘類のものを薄めて肌に使った場合、起こることがあります。

 

農薬

 

有機リン剤、殺菌剤、硫黄剤、有機塩素剤などのなかに、アレルギーを起こしやすいものがあります。業務用だけでなく、家庭用の農薬についても同様の注意が必要です。

 

医薬品(外用薬)

 

治療に用いる薬が原因となり接触皮膚炎になることも、少なくありません。

 

消毒薬

消毒薬による皮膚炎は、原因に気がつかないまま消毒を続けてしまいがちです。

 

点眼薬

アミノグリコシド系抗生物質の点眼薬によるものが多くみられます。また、緑内障の治療のベータ遮断薬含有点眼薬によるものもあります。

 

ステロイド外用薬

ステロイド外用薬は、主としてアトピー性皮膚炎の治療に使われていますが、接触皮膚炎の原因となることもあります。症状がこじれた場合は、薬による皮膚炎の可能性も考えられます。

 

非ステロイド系消炎鎮痛薬外用薬

ステロイド外用薬と同様、いろいろな薬剤が接触皮膚炎の原因となることがあります。

 

抗生物質含有の外用薬

潰瘍などを起こしている皮膚に使われることがありますが、接触皮膚炎の原因となることも少なくないので、使用にあたっては慎重さが大切です。

 

職業上の原因

 

原因となりやすい物質を日常的に扱う職業では、皮膚炎の可能性も高くなります。例えば園芸業、農業、クリーニング業、医療従事者などです。場合によっては発症を防ぐために、転職せざるをえないケースもあります。

 


 

接触皮膚炎を起こしやすい日用品

 

衣料品 上着、靴下、手袋、帽子、下着など
装身具類 指輪、イヤリング、ネックレス、ブレスレットなど
小間物類 ハンカチ、えり飾り、スカーフ、ベルト、ハンドバッグ、傘、杖、扇子、うちわ、コンドーム、生理用ナプキン、おむつカバー、時計など
履物類 靴、スリッパなど
家庭用品・インテリア じゅうたん、寝具、座布団、カーテン、タオル、テーブルクロス、漆器、金属製の鍋、金属製のたわし、ハサミなど
家庭用化学品 台所洗剤、洗濯洗剤、漂白剤、洗濯のり、つや出し剤、ワックス剤、靴墨、染料、接着剤など
香粧類 香水、せっけん、シャンプー、リンス、化粧品など
食品類 生鮮魚肉類、そば、小麦粉、香辛料など
植物 漆、イチョウ、桜草、菊、イラクサ、チューリップなど
その他 漆器、漆を塗った釣竿、かばん、楽器、玩具類、化粧用品など

 

漆が原因でかぶれが出た症例

漆が原因でかぶれが出た症例

 

漆のペンダントが原因でかぶれが出た症例です。

 

ペンダントの形と同じような境界線のはっきりした赤いかぶれが出ています。

 

 

 

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