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これは何鼻炎!? 急性鼻炎、慢性鼻炎、アレルギー性鼻炎の症状・治療・予防

目次

 


 

子どもがかかりやすい鼻炎ですが、こじらせたり慢性化しないように気をつけましょう。

 

鼻炎とは?

 

これは何鼻炎!? 急性鼻炎、慢性鼻炎、アレルギー性鼻炎の症状・治療・予防

 

鼻の穴の入り口は2つに分かれていますが、奥では1つになり、喉に続いています。鼻はにおいを感じるだけでなく、体内への窓口でもあるのです。

 

穴は空気の取り入れ口なので、特に周辺の粘膜に覆われた壁は、直接、大気にさらされます。

 

大気中に含まれるさまざまな物質に刺激されたり、ウイルスや細菌などの感染を受けたりして、炎症を起こしやすい箇所なのです。

 

 

こうした鼻粘膜の炎症をまとめて「鼻炎」とよんでいますが、鼻炎にもいろいろ種類があります。

 

そのなかでも「急性鼻炎」「慢性鼻炎」「アレルギー性鼻炎」は子どものかかりやすい代表的なものです。

 


 

鼻炎の種類と原因

 

鼻炎の種類

症状

原因

主な予防・治療法

 

急性鼻炎

水っぽい、または粘り気のある鼻水、鼻づまり、くしゃみ、発熱 風邪を引き起こす病原体(細菌・ウイルス)

・安静にする
・部屋の乾燥を防ぐ
・点鼻薬(血管収縮剤)の使用

 

 

 

慢性鼻炎
(単純性・肥厚性)

慢性的な鼻水、鼻づまり、鼻声 急性鼻炎の繰り返しアデノイドの肥大

・ちりやほこりなどを取り除く
・風邪を引かないようにする
・点鼻薬(単純性では血管収縮剤、肥厚性では粘膜収れん剤)の使用
・アデノイドの切除

 

 

アレルギー性鼻炎

水っぽい鼻水、鼻づまり、くしゃみが季節的にまたは1年を通して起こる ハウスダスト、ダニ、カビ、ペットの毛、花粉などのアレルゲン

・アレルゲンを取り除く
・減感作療法
・抗ヒスタミン剤、ステロイド剤などの抗炎症剤の使用

 

鼻炎の主な原因と症状

鼻炎の主な原因と症状

 


 

急性鼻炎

 

急性鼻炎(鼻風邪)の原因と症状

 

炎症が急激に起こった状態を急性鼻炎とよびます。ウイルスや細菌感染による風邪症候群のひとつです。

 

乳幼児なら、年間3回から7回はかかるといわれるほど、ありふれた病気です。

 

 

感染後2、3日の潜伏期間を経て、症状が現れます。

 

くしゃみ、鼻水・鼻づまりが主な症状ですが、初期の鼻水は、透明または白色で、多量に出ます。

 

 

最初、さらさらだった鼻水はだんだんと粘り気を増し、黄色や青緑色を帯びてきます。

 

急性鼻炎は「鼻風邪」といわれるもので、特に心配はありません。ただし鼻炎を起こしている箇所は耳や喉に近く、しかもつながっていますから、急性中耳炎や急性副鼻腔炎、扁桃炎、気管支炎、さらに、こじらせて肺炎を起こしてしまう場合もありますので、注意が必要です。

 

 

乳幼児の場合には、発熱、食欲不振、嘔吐、下痢といった症状を伴い、不機嫌になりがちです。

 

こうした症状が出た場合は、風邪ぐらいと思わずに医師の診察を受けましょう。

 

急性鼻炎(鼻風邪)の治療

 

十分な栄養をとらせ、温かくしてゆっくり休ませます。特に乳幼児で熱があるときには体内の水分が不足気味になりますから、忘れずに水分を十分に補給してあげましょう。

 

食べ物も水分の多い、消化吸収しやすいものを与え、体力の消耗を防ぎます。

 

 

粘膜の炎症をしずめ、症状をやわらげるためには、空気の汚れ、乾燥も禁物です。空気清浄器や加湿器を利用してみるのもよいでしょう。

 

発症の初期であれば、こうした環境を整えるだけで治ることもあります。

 

 

一般の薬局で手に入るほとんどの風邪薬に含まれている抗ヒスタミン剤は、炎症をしずめて、鼻づまりを取ってくれます。

 

さらに眠気を起こす作用もありますから、安静を保つには効果的です。

 

 

2~3日たっても快方に向かわないときには、耳鼻科か小児科で診察を受けましょう。

 

症状に応じて、喉や中耳に炎症が及ばないように抗生物質や消炎剤を処方する場合もあります。

 


 

慢性鼻炎

 

慢性鼻炎の原因と症状

 

私たちのからだには、自然に病気を治す力が備わっていますが、鼻粘膜の炎症がいつまでも続いている状態を、慢性鼻炎とよんでいます。

 

急性の鼻炎が治りきらず、慢性になる場合もあります。

 

気温・室温や湿度の影響、排気ガス中の化学物質による刺激で起こることもありますし、それぞれの体質に影響されることも考えられます。

 

 

慢性鼻炎は子どもに多い病気です。子どもが、風邪を引きやすいのも一因ですが、アレルギー体質の場合は症状が出やすく、またアデノイドが肥大している場合は鼻呼吸がしにくいので慢性鼻炎にかかりやすくなります。

 

 

症状は、粘膜の状態によって慢性単純性鼻炎や慢性肥厚性鼻炎などに分けられます。単純性では粘膜のうっ血にとどまっていますが、肥厚性では炎症の程度が進み、粘膜は厚く硬くなります。

 

 

主な症状は鼻づまりと鼻水です。そのため、においも感じにくくなりますし、症状が気になり、イライラして勉強に集中できなくなりがちです。

 

また、慢性鼻炎のなかには、ごくまれにですが、萎縮性鼻炎とよばれるものがあります。鼻腔粘膜や鼻の骨組織が萎縮して鼻腔が広くなりすぎてしまうもので、悪化すると鼻腔壁に悪臭のある黄褐色痂皮ができるので、臭鼻症ともよばれます。

 

以前は思春期の女性に多くみられたものですが、その原因はよくわかっていません。

 

慢性鼻炎の治療

体質改善が基本

 

まず鼻炎が慢性化する原因を取り除きます。風邪を引きやすく、ひくと必ず急性鼻炎を起こす子どもは、ふだんからからだを鍛えて、風邪を引きにくくするように心がけましょう。軽い運動や適度の薄着は効果的です。

 

ちりやほこり、排気ガスなどの汚れた空気が原因なら、できる限り生活環境を改善します。

 

 

鼻づまりの解消のためには点鼻薬が有効ですが、長期間使い続けると、副作用で鼻づまりをかえって悪化させます。点鼻薬を使う回数や量が増えてきたら、医師と相談して手術による治療も考えてみましょう。

 

 

粘膜が厚く硬くなった肥厚性鼻炎の場合で、症状が改善されないときも同様です。肥厚した粘膜を切除したり、再発予防のために鼻腔の矯正や、誘因となるアデノイドを切除することもあります。

 


 

鼻炎の予防|まず体力をつけましょう。

 

鼻炎の予防には、日ごろからからだを鍛え、鼻炎の最大の原因である、風邪を引かない体力を養っておくことが大切です。

 

適度なスポーツを加えた規則正しい生活を心がけるとともに、室内の換気や湿度にも注意してください。

 

 

さらに忘れてならないのが、鼻のかみ方です。

 

鼻を両方いっしょに強くかむことは禁物です。必ず片方ずつ、数回に分けて軽くかむ習慣をつけます。

 

 

幼児でアデノイドの肥大がある場合には、鼻づまりを起こして鼻炎になりやすいので、手術でアデノイドを切除したほうがよい場合もあります。

 

鼻炎の治療への影響を考えて早めに医師と相談して、切除するかどうか、決めましょう。

 

 

鼻炎トラブル

■正しい鼻のかみ方
鼻炎にかかると鼻水が出るので、鼻をかむ機会が多くなります。強くかみすぎると、その刺激で炎症が中耳にまで広がってしまうことがあります。鼻をかむときは静かに左右別々にかみ、かんだあとにつばを飲み込むように教えましょう。

 

■鼻血を止めるには
鼻炎の子どもは、鼻の中がむずがゆいことが多いので、こすりすぎて、炎症を起こしている粘膜を傷つけて、入り口付近で出血することがあります。そんなときはその手の小指の太さで、長さ2cmくらいの脱脂綿(ティッシュペーパーでもよい)を鼻の穴の奥まで押し込みます。

 

その後、外側から小鼻の上のくぼんだところを、親指と人さし指でつまむように、内側に向けて押します。

 

■医師の指示のもとで根気よく
特に鼻炎の治療では、医師とのコミュニケーションが重要です。治療が長期に及ぶこともありますので、できるだけ近くに信頼できるホームドクターを見つけましょう。

 

■授乳中の赤ちゃん
授乳中の赤ちゃんは、鼻づまりを起こしていると母乳をスムーズに飲めません。その結果、哺乳量が減少し、不眠や不機嫌になりやすいのです。

 

点鼻薬の使いすぎに注意

 

点鼻薬には血管を収縮させる作用があり、粘膜が一時的に縮んで鼻の中が広くなり、鼻づまりが解消されます。

 

使い始めるとスッキリするので、手放せなくなりがちです。

 

 

ただし、長期間使用すると鼻炎を悪化させる副作用が現れることがあります。しかも薬の効いている時間がだんだん短くなりますから、量も回数も増えてしまいます。

 

点鼻薬に限らず市販されている薬を使用するときは、医師に相談しましょう。

 


 

赤ちゃんがよく鼻づまりを起こし、苦しそうです。楽にしてあげたいのですが?

乳児は鼻の中が狭いため、どの鼻炎でも鼻づまりの症状が強く現れます。

 

また鼻呼吸ができなくなると、お乳を上手に飲めなくなり、栄養が足りなくなることさえあります。

 

必ず耳鼻科医の診察を受け、鼻水を出しやすくする点鼻療法か、鼻水を吸引する吸引療法を受けるようにしましょう。

 

乳児用の点鼻薬は、大人よりも薄いものを使います。

 

ペットはアレルギー性鼻炎の子どもにはよくないでしょうか?

アレルギー性鼻炎の原因のほとんどは、ダニを含むハウスダストです。

 

対策としては、まめに掃除をすることが大切ですが、室内で飼う鳥や猫、犬のふけや抜け毛もアレルゲンになることはたしかです。

 

ダニはペットにも寄生しますから、ペットの毛がアレルゲンになる子どもはもちろん、症状が重い子どもがいる場合は、飼わないほうが無難です。

 

鼻炎を繰り返すと慢性副鼻腔炎(蓄膿症)になってしまうのでしょうか?

上顎洞(じょうがくどう)、前頭洞(ぜんとうどう)、篩骨洞(しこつどう)、蝶形骨洞(ちょうけいこつどう)といった鼻腔をとりまく骨の中にある空洞のことをまとめて副鼻腔といいます。

 

副鼻腔は、鼻腔の働きを補助しているといわれていますが、未解明の部分が多いのも事実です。

 

それぞれの副鼻腔は、1つの小さな通路で鼻腔とつながっており、副鼻腔を覆っている粘膜も、鼻腔の粘膜とつながっています。そのため、鼻炎をこじらせると鼻腔の粘膜を通じて炎症が副鼻腔に広がり、急性副鼻腔炎こなる場合があります。

 

急性副鼻腔炎を繰り返すと慢性副鼻腔炎に移行しやすくなるといわれていますが、慢性副鼻腔炎tこは、ほかにもいろいろな原因が考えられ、鼻炎が原因とはいいきれません。

 

しかし、鼻炎から副鼻腔炎を起こし、それがまた鼻炎の原因になるという悪循環を生じさせ、しだいに慢性化していくこともありますので、注意したいものです。

 

 

早めの治療が大切

 

鼻炎はつらいものですが、特に命にかかわるようなものではないため、放置しがちになります。しかし、慢性化してしまうと、面倒なことになります。

 

鼻炎を慢性化させないためには、鼻炎ぐらいと軽く考えず、軽いうちに専門医の診療を受けることが大切になります。

 

 

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