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関節リウマチの原因・治療・症状・診断

目次

 


 

こんな症状に注意
  • 朝起きたとき、手の関節がこわばっていますか?
  • 疲れやだるさを感じますか?
  • 微熱がありますか?
  • 食欲がなく、体重が減ってきましたか?
  • 手足がこわばったり、しびれを感じるときがありますか?
  • 2か所以上の関節に腫れや痛みがありますか?

 

関節リウマチとは?

 

関節リウマチの原因・治療・症状・診断

 

手や足の指関節のこわばりに始まり、痛みや腫れを伴う関節炎が、肘や膝、肩などの関節に広がります。

 

やがて、関節の軟骨や骨が破壊されて関節の機能障害を起こします。

 

 

関節リウマチは関節の痛みと変形を特徴とする全身性の疾患で、場合によっては内臓や目、皮膚などにも異常の出る完治の難しい病気です。

 

結婚、妊娠、出産、育児の年齢にあたる比較的若い20~40代の女性に発病することが多いため、患者はさまざまな問題を抱えることになります。

 

さらに、男女とも働き盛りの年代なので、家庭、経済的に大きな負担もかかります。

 

ただし、治療法は大幅に進歩し、早期に適切な治療を始めれば、関節破壊の進行を、かなりくい止めることができるようになっています。

 

関節リウマチが起こりやすい関節

 

左右の同じ関節が腫れる。第3~5頚椎に起こると、手足のしびれや手足の筋力の低下などの症状が出る。

 

朝にみられる手の指のこわばりから始まることが多い。

 

関節破壊の進行

 

関節は骨と骨の接合部で、関節全体は関節包という膜に覆われています。

 

関節包の内側には滑膜があって関節を包み、骨と骨の接合面には軟骨があります。

 

ステージⅠ:滑膜に炎症が起こり腫れて厚くなります。
ステージⅠ

 

ステージⅡ:パンヌス(炎症性の肉芽組織)ができて軟骨が侵され始めます。
ステージⅡ

 

ステージⅢ:軟骨の破壊が進んで、骨の破壊も起こってきます。
ステージⅢ

 

ステージⅣ:関節の癒着が起こり、動かなくなります。
ステージⅣ

 

 

 

 

 

関節リウマチの原因

 

関節リウマチの原因としては、遺伝的素因やウイルスなどの感染、女性ホルモンの関与などがあげられていますが、詳しいことはまだわかっていません。

 

 

しかし、病気の進行過程については研究が進み、自己免疫という現象がかかわっていることがわかってきました。

 

体内に侵入してくる細菌やウイルスなどの異物を抗原といいますが、その抗原が体内に入ってくると抗体をつくって抗原を体外へ排除するシステムが免疫です。

 

からだを病気から守る重要な働きをしています。

 

 

ところが、免疫システムに異常が起こると、自己抗体をつくって自分のからだを攻撃してしまうことがあります。

 

この現象を自己免疫といい、自己免疫によって起こる病気が自己免疫疾患です。

 

常に体内で抗体がつくられてしまうので、完治の難しい病気です。

 

 

関節リウマチも自己免疫疾患の一つで、患者の多くは血液中にリウマトイド因子という自己抗体がみられます。

 

リウマトイド因子は、健康な人にはほとんどみられない自己抗体です。

 

なぜある特定の人にだけリウマトイド因子ができるのかは、解明されていません。

 

 

自己免疫が起こる原因は不明ですが、遺伝的素因も関係すると考えられています。

 

家族にリウマチ患者のいる人は発病率が高く、また双生児の1人が発病した場合もう1人の発病率は、二卵性では5%程度なのに、一卵性の場合は約30%と高率になります。

 

 

一卵性双生児の遺伝子はまったく同じなので、発病しやすい体質を決める遺伝子があると考えられています。

 

 

さらに、リンパ球のHLA(ヒト白血球抗原)の研究が進み、HLAと関節リウマチの発病が関係していることもわかってきました。

 

かぜをひいた後に発病することもあることから、ウイルス感染が関係するという説もあります。

 

 

まだ確定はされていませんが、最近の研究でレトロウイルスが関与していることが明らかにされつつあります。

 

 

また、女性に発病しやすく、妊娠中(妊娠中のリウマチ)は軽くなり出産後に悪化する傾向があるため、性ホルモンの分泌異常に原因があるのではないかという説もあります。

 

 

 

 

 

関節リウマチの治療

 

関節リウマチには、まだ根治療法はなく、対症療法が行われています。

 

痛みをやわらげて苦痛を軽くし、炎症を抑えて関節の破壊を防ぎ、生活の質を落とさないようにするのが治療の目標です。

 

 

治療法の進歩により、日常生活に不自由をきたすほど病気が進行するのをかなり抑えられるようになってきました。

 

治療法は、薬物療法、外科的な手術、運動などのリハビリテーションが大きな柱で、病気に対する知識や治療の内容などを理解してもらう基礎療法が基本にあります。

 

 

どの治療法に重点をおくかは、病状、経過などによって異なります。

 

生活全般を考える関節リウマチの基礎治療

 

生涯にわたることが多い病気なので、病気をよく理解することが非常に大切です。

 

生活環境全体を調整して、毎日の生活をリウマチの状態に合わせて、無理なく送れるようにします。

 

 

適度な安静と運動を維持し、症状が強いときは安静を心がけ、症状が治まるにつれて積極的に動く生活にしますが、疲労しないうちに休息しましょう。

 

栄養バランスのよい標準体重を保つ食事療法を行い、生活のなかのストレスをできるだけ減らします。

 

また、家族や職場の同僚の理解も必要になります。

 

生活のなかでの関節リウマチのリハビリテーション

 

病医院や療養施設での専門家の指導によるリハビリテーションとは別に、毎日の暮らしのなかでできる体操や運動を、症状に応じて続けることが大切です。

 

 

運動訓練には、すべての関節を動かすリウマチ体操があります。

 

関節を少し痛むくらいの角度まで、ゆっくり曲げ伸ばししたり、あおむけに寝て膝の下に枕やタオルを入れ、押しつけるようにして太ももの筋肉に力を入れる運動などです。

 

 

関節を曲げたままにしておくと硬くなって動かせなくなるので、痛みがあっても伸ばすことが大切です。

 

足をまっすぐ伸ばして横になったり、背筋をまっすぐ伸ばして椅子に座ったり、背筋を伸ばし、膝も足の指関節も伸ばしてしっかり歩くことも、立派なリハビリテーションになります。

 

手や指の細かい動作などを訓練する作業療法や、お風呂の中で手足を動かす物理療法などをふだんの生活に上手に組み込みましょう。

 

 

関節を保護、固定して症状を軽くし、関節の機能を保つ、小さく簡単なスプリント(装具)を使うこともあります。

 

スプリントには、手足の指の関節を安静に保ち痛みを軽くするほか、関節の変形を防ぎ、指の骨のぐらつきを止めるなどの効果があります。

 

日常生活で家事や動作をしやすくするための自助具を利用することも大切です。

 

 

自助具はからだが不自由なときだけでなく、症状を悪化させないためにも使われます。

 

関節リウマチには安静と適度な運動が必要です。

 

重症 中等症 軽症
発熱 38℃以上の発熱 37℃前後の微熱 平熱
症状 激しい関節炎症状 疲労感 症状は安定
安静時間 24時間寝た状態 昼寝を含めて10~20時間横になる 睡眠を含めて8時間以上横になる
関節の運動
時間と回数
毎日2~3回、寝たまま関節を伸ばす 毎日2~3回、1回15~30分全身の関節を動かす 普段通りの生活をしながら毎日2~3回、1回15~30分、関節を動かす運動をする

 

関節リウマチの人は、その症状に応じて安静に過ごすことが大切ですが、関節は1日に2~3回動かすようにしなければなりません。

 

この運動は痛みを伴いますが、運動怠ると関節が囲まって動かすことができなくなってしまいます。

 

 

 

 

 

関節リウマチの症状

 

初期の頃には特徴的な自覚症状は殆どなく、「疲れやすい」とか「だるい」などの全身症状が出ます。

 

やがて、関節がこわばり、手の関節痛、足の関節痛を感じるなどの関節症状が現れます。

 

関節リウマチの症状は徐々に進行する

 

朝、起きたときの手の関節のこわばり

 

まず最初に自覚する症状としては、朝、起きたときの手の関節がこわばったような感じで、ほとんどの関節リウマチの症状によくみられます。

 

こわばり感は起床時が最も強く現れ、いったん動き始めると症状は軽くなります。

 

多くは30分以上続き、午前中いっぱい、ときには一日中続くこともあり、どのくらい続くかが病気の程度を測る参考になります。

 

関節痛と腫れ

 

関節痛と腫れは、必ず現れる症状です。

 

関節痛には関節の炎症によるものと、骨の破壊によるものとの2つがあり、関節炎は動かずジッとしていても、重くうずくような痛みがあります。

 

骨の破壊の場合には動かしたり、関節に重みをかけると痛みが感じられます。

 

 

関節炎に伴う腫れは、一般に手の指関節では中央が太く、両端が細い紡錘形になり、膝の関節では膝がしらが腫れます。

 

腫れた部分には弾力のあるゴムボールのような感触があり、つかむと強い痛みを覚えます。

 

急性期には腫れた部分が赤くなる発赤やほてりがみられ、水が溜まることもあります。

 

 

特徴の一つに関節炎に侵される関節が、左右対称というのも挙げられます。

 

右の膝に症状が出れば、いずれは左の膝関節も侵されます。関節の症状は特定の部分にとどまらず、複数の関節に広がっていきます。

 

 

最も侵されやすいのは手指や手首の関節です。

 

次に足の指、さらに足首、膝、肩、肘、股関節などですが、首の骨やあごの関節などにも広がる可能性があります。

 

関節の変形

 

関節の炎症が続くと、痛みがあるために筋肉が緊張して関節が動かしにくくなります。

 

徐々に関節の軟骨や骨、腱も侵されて運動範囲が狭くなり、さらに関節の破壊が進むと、脱臼や関節が曲がったままの拘縮状態など、関節の変形が起こります。

 

 

手や足の指の小関節に現れる変形は特徴的で、ボタンホール変形、オペラグラス手、スワンネック変形、三角状変形、尺側偏位、槌指など、それぞれに独特の名称があります。

 

 

関節リウマチの症状は、悪化すると関節の破壊による機能障害によって、行動の自由が奪われるということがあります。

 

特徴的な手と足の変形

●スワンネック変形
指先の関節が曲がり、中央の関節が反り返って、白鳥の首のように変形します。
●三角状変形
足の親指が小指側に曲がり、ほかの指は反り上がったようになります。
●尺側偏位
指が小指側のほうに傾いて曲がってしまいます。
●槌指
指のつけ根が上に、指先の関節が内向きに曲がり槌のような形に変形します。

 

特徴的な手と足の変形

 

 

 

 

 

関節リウマチの診断基準

 

  • 1.朝のこわばりが1時間以上続く。
  • 2.3領域以上の関節炎が同時にある。
  • 3.手、指関節が1領域以上腫れている。
  • 4.両側の同じ関節に関節炎がある。
  • 5.皮下結節(リウマトイド結節)がみられる。
  • 6.リウマトイド因子(リウマチ反応)が陽性になる。
  • 7.関節のX線写真にリウマチ性の変化がある。

 

※7項目中、4項目以上に該当し、1~4は6週間以上持続している場合、関節リウマチと診断されます。

 

関節リウマチは20~40代の女性に多く、複数の関節に痛みや変形が起こります。

 

治りにくい病気ですが、治療法の進歩で進行を止められるようになってきました。

 

 

関節リウマチは一般に長い療養が必要ですから、専門の医師とのかかわりが非常に大切になってきます。

 

現状では完治する病気ではありませんが、治療法は確実に進歩しています。

 

 

関節の変形や骨破壊は発病初期の2年間に急速に進行するといわれます。

 

発病初期の早期リウマチのうちに発見し治療を開始すれば、進行をくい止めることができるます。

 

 

子どものリウマチ|若年性関節リウマチ

 

16歳以前に起こる関節リウマチを若年性関節リウマチといいます。

 

2~4歳、8~12歳ころに多く発病し、原因はやはり不明です。

 

 

発病の仕方や経過などから、急性型、多発性関節炎型、単関節炎型の3つに大別できます。

 

 

急性型は、医師スチルが報告したことからスチル型、全身型ともいわれ、全体の20~25%で、男児にも女児にもみられます。

 

39~40℃の高熱が続いた後発病し、ぐったりする全身症状が激しく、湿疹が出ることもあります。

 

 

多発性関節炎型は、複数の関節の炎症から発病し激しい全身症状はなく、大人の関節リウマチに似ています。

 

全体の約40%を占め、女児に多い病気です。

 

 

単関節炎型は、膝、足、肘などの大きな関節の1か所か数か所に炎症が起こります。

 

全体の30~40%で、女児に多くみられます。

 

 

強い症状が長く続くと、背が伸びなくなったり、あごが小さいままの小顎症など、成長が止まることもあります。

 

関節に異常が見られれば、早めに専門医の診察を受けましょう。

 

 

 

 

 

妊娠中のリウマチへの対応

 

若い女性に多い病気なので、結婚や妊娠は深刻な問題となります。

 

しかし、発病した人すべてに機能障害が起こるわけではありません。

 

 

治療を続けながら、幸せな結婚生活を送っている人、無事に妊娠、出産した人もたくさんいます。

 

 

妊娠中には一般にリウマチの症状は軽くなります。

 

胎児に影響のある抗リウマチ剤や抗炎症剤を使わずに、妊娠期間を過ごすことになりますから、薬の使い方、分娩時の注意、出産後の検査など、主治医とよく相談して臨みましょう。

 

 

主治医と産科の医師の連携が行われれば、心配ありません。

 

ただし、妊娠によって体重が増えるため、膝や足に負担がかかり、痛みが強まることがあるかもしれません。

 

 

また、出産後の、肉体的・精神的ストレスや育児の疲れなどによる病状の悪化も心配されます。

 

出産後には十分な休養が必要になりますから、育児の負担を軽減するなどの対策が必要です。

 

 

出産前に家族の協力や、外部の手助けを受ける計画を立てておきましょう。

 

 

関節リウマチで受けられる福祉制度の利用

 

関節リウマチは発病すると一般的に療養生活も長くなります。

 

比較的若い働き盛りの年代に多く発病することから、日々の生活にさまざまな支障をきたすだけでなく、医療費や通院にかかる経費などもかなり高額な負担になります。

 

 

したがって、関節リウマチ患者を支えるための福祉制度がいくつか設けられています。

 

受けられるサービスは、年齢、障害の程度により、各自治体ごとに違いますので、福祉事務所や病院のソーシャルワーカーに相談してみましょう。

 

 

身体障害者手帳を受けることに拒絶反応を示す人もいますが、経済的支援などを受けられるので自立を考えるうえで必要な場合もあります。

 

 

福祉制度には、 難病患者等居宅生活支援事業、高額医療費支給制度、高額医療費融資(貸付)制度、身体障害者福祉制度、障害年金の受給などがあり、いずれも自己申請によって開始されます。

 

関節リウマチのサプリメント

 

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