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動脈硬化の治療 薬物療法を用いる場合でも、食事療法や運動療法などとともに行う

目次

 


 

動脈硬化の治療

 

動脈硬化の治療と予防

 

生活習慣の改善で危険な要因を排除

 

誰でも年齢とともに動脈硬化は進んでいくものですから、治療の目的は、その進行を遅らせることです。

 

そのためには、まず生活習慣を改善することによって、危険な要因を1つずつ減らしていかなければなりません。

 

合併症のある場合は、個々の病気の治療を優先して行うことになりますが、動脈硬化そのものについての治療は、予防と表裏一体の関係にあるといえます。

 

動脈硬化の食事療法

 

まず、1日のエネルギー(カロリー)摂取量に注意して、食べすぎないようにすることが大切です。

 

肥満は動脈硬化の危険な要因であるばかりでなく、高血圧糖尿病脂質異常症(高脂血症)などの危険な要因でもあるので、すでに肥満気味の人は、まずそれを解消しなければなりません。

 

 

摂取する1日のエネルギー量は、標準体重1kg当たり男性で30kcal、女性で25kcalです。

 

標準体重はいろいろな計算法がありますが、身長から100を引いた値に0.9をかけて求めると、おおよその目安になります。

 

身長170cmの男性なら標準体重は63kgで、1日のエネルギー量は1,890kcalということです。

 

 

動脈硬化のなかでも粥状動脈硬化は、コレステロールとの関係に注意しなければなりません。

 

コレステロールを多く含む鶏卵、鶏・豚・牛のレバー、タラコやイクラ、バター、生クリーム、ケーキなどを食べすぎないように注意してください。

 

また、肉の脂身やバター、生クリームには、動脈硬化を促進する飽和脂肪酸がたくさん含まれています。

 

これに対して、植物油や魚の脂肪には、動脈硬化を予防するのに役立つ不飽和脂肪酸が多く含まれています。ただし、不飽和脂肪酸の取りすぎもよくありません。

 

 

食物繊維は小腸でのコレステロールの吸収を阻害し、体外に排出する働きがあるので、血液中のコレステロールの上昇を抑えます。

 

このため、食物繊維の豊富な穀類、豆類、キノコ類、野菜類、海藻類を十分食べるように心がけると、動脈硬化の予防につながります。

 

 

塩分のとりすぎにも注意しなければなりません。塩分のとりすぎは血圧を上昇させ細動脈硬化を招くほか、脳出血や胃がん、腎臓病などを起こしやすくします。

 

薄い味付けが一番ですが、めん類の汁を残したり、漬け物を食べすぎないように注意するなど、工夫しましょう。

 

 

糖分のとりすぎも、血液中の中性脂肪を高めてHDLを減らしたり、糖尿病を招いたりするのでよくありません。

 

洋菓子だけでなく、清涼飲料水には砂糖がたくさん含まれているので注意してください。

 

 

喫煙は動脈硬化の危険な要因であり、肺がん、喉頭がん、食道がんとも関係が深く、健康に留意するのであれば、きっぱりとやめるべきです。

 

適量の飲酒は、HDLを増やすことがわかっています。日本酒なら1合、ビールなら中びん1本、ウイスキーならダブル1杯程度が適量です。

 

ただし、糖尿病の人は禁酒が原則ですし、中性脂肪が著しく高い人(空腹時で500mg以上ある人)は、絶対に禁酒しなければなりません。

 

このように、すでに何らかの病気にかかっている人は、アルコールを飲んでよいかどうか医師に確認しましょう。

 

 

動脈硬化の運動療法

 

適度な運動は動脈硬化そのものの予防はもちろん、動脈硬化の危険な要因である高血圧糖尿病脂質異常症(高脂血症)などの病気の予防にも効果があります。

 

脈拍数が1分間に110~120程度の運動がぴったりです。ウォーキング(早足での歩行)は、誰でも手軽にできて、その早さも自分で調節できることから、もっとも適した運動です。

 

1分間に80~100mの速度で、1日30分程度歩くとよいでしょう。

 

運動は食後20分から1時間くらいしてから行うのが理想です。

 

ただし、狭心症や心筋梗塞など心臓病を発病している人の場合は、運動療法は、医師の指示に従わなければいけません。

 

動脈硬化の薬物療法

 

動脈硬化を根本から治す薬物はありません。したがって、薬物療法を用いる場合でも、食事療法や運動療法などとともに行うことになります。

 

動脈の内腔を広げて、血液を流れやすくする血管拡張薬は、すでに狭心症、心筋梗塞などの合併症を発病している人によく使われる薬です。

 

服用を勝手に中断すると、病気が再発する場合があるので注意が必要です。

 

血小板が集まって血栓ができるのを防ぐ抗血小板薬、血液を固まりやすくするフィブリン(線維素)という成分が形成されるのを防ぐ抗凝血薬、血栓を溶かす線溶活性薬なども使われています。

 

動脈硬化のために血流が減少すると、からだの末梢組織は栄養不足におちいります。組織を元気にするためには、組織代謝賦活薬が使われることがあります。

 

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